2012年 ハッサンII ゴルフトロフィー

キム・ドフンは#752

2012/03/25 20:17
一見、文字化けのように見えるキム・ドフンの表記。数字で同姓同名を区別している

欧州男子ツアー第11戦「ハッサンII ゴルフトロフィー」2日目は前日の晩から激しい強風と雷に見舞われ、約5時間半ほど遅れた。開催されている場所はモッロコ屈指のリゾート地「アガディール」。晴天が年間300日以上というに恵まれた気候をもつ町は、一瞬のうちに砂嵐に見舞われた。悪天天候は年間を通しても稀であり、さらに今回の強風は、現地人たちも「初めての経験」なのだという。そんな貴重な洗礼を受けた2日目。午後には何事もなかったように天気は回復し、いつものような強烈な日差しが戻ってきた。

「初日はなんだか、自分でもよくわからないまま終わった。このコースは本当に難しい。今日からは頑張りたい」とサスペンデッドの疲れも感じさせないままスタートしたキム・ドフン。日本からは平塚と伊藤(アマチュア)が出場しているが、アジア勢ではキム・ドフンも参戦。平塚は日本人キャディと、伊藤は両親と現地しているが、キム・ドフンは一人での参加。その理由を問うと「金がかかるので」とリラックスした表情で答えた。

このキム・ドフン、メディア用に配布されるスタートリストには、「KIM # 752 Do-hoon」と記載されている。『名前の中にある、#752とはなんだ? きっと文字化けかもしれないな』と筆者は思っていた。しかし、よく考えてみると漢字ならともかく、英文表記で文字化けがあるか? なぜキム・ドフンだけ? と疑問に思い、後ろにいた韓国人メディアに訪ねてみた。すると、「あの番号は韓国プロのライセンスナンバーです。キム・ドフンというプロゴルファーはもう一人いるので、区別するために番号を記載しているのでしょう」というご回答。同姓同名のプロゴルファーがもう一人存在するらしい。

確かに存在した。もう一人は、「KIM # 753 Do-hoon」(番号が2→3になっただけ、ヤヤコシイ)で、韓国・釜山出身のプロ(#752のキム・ドフンは大邱(テグ)出身)。韓国内でもまったく無名のプロだそうだ。韓国メディアもよく知らないようで、「ぜんぜん活躍してないよ……」と教えてくれた。しかし、名前を区別するのにライセンスナンバーだけというのはいかがなものか。#753が無名選手だからいいものの、両者とも活躍した場合、ナンバーだけの表記では海外ツアーでは混乱するはずだ。若くて強いプロがどんどん出ている韓国勢。プロゴルファーにするには、他とかぶらない名前をつけるのをおすすめする。

2012年 ハッサンII ゴルフトロフィー