2020年 BMW PGA選手権

フード付きのゴルフウェアはOKか?ハットン優勝の英国で議論白熱

2020/10/12 18:00
フードをかぶって優勝カップを手にするティレル・ハットン(Ross Kinnaird/Getty Images)

◇欧州男子◇BMW PGA選手権 最終日(11日)◇ウェントワースGC (イングランド)◇7267yd(パー72)

賞金総額700万ドル(約7.3億円)の欧州ツアー旗艦大会は、母国イングランド出身のティレル・ハットンが後続に4打差をつけて逃げ切り勝利。日本からただ一人出場した川村昌弘は、10位からスタートした最終日、スコアを伸ばせず20位に終わったが、分厚いフィールドで健闘して、レーストゥドバイ・ランキングは10ランクアップして62位。最終戦進出となる60位を視界にとらえた。

そんな中、今大会のコース外で話題となったのはハットンが4日間着用したアディダス製のフード付きアウターだ。「プレーするのに快適だし、ストレッチ素材なので動きが制限されることもない」というが、保守的な英国ではゴルフにおけるドレスコードに適合しているのか?とSNSで議論となった。

9日(金)夜にハットンがツイッター上で、アディダスが提供してくれた10着をコメントしてくれた人の中から抽選でプレゼントすると発表すると、その返信はすぐに1万件近く(日本時間12日時点で1.4万)に達した。「ちょっとクレイジーな反応だったね。人々の意見は分かれている。好きか、嫌いか分からないという人もいる。だけど、みんながそれについて話すのは良いことだ。ゴルフというスポーツをより解放的にするアイデアはどんどん受け入れるべきだし、紳士気取りじゃよろしくない。まずはやってみて、そこからスタートすればいい」。人々の関心の高さに驚くハットンだが、新たな取り組みには前向きだ。

ウェントワースで戴冠すると、トロフィーを掲げ、フードをかぶって記念撮影に収まった。「アディダスは粋なことをしてくれた。フーディー(フード付きのスウェット)は見た目もカッコいいし、問題になる理由なんてなにもないよ」と満足そう。米国ではブライソン・デシャンボーがパワーでゴルフ界の変革を続けているが、欧州ではウェア革命が進行中だ。

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