自信満々のマキロイ「全英オープンみたいだ」
ロリー・マキロイは今週の「全米オープン」が行われるチェンバーズベイに初めて降り立った際、何を期待すべきか分からなかったという。しかしコースを見分するうちに、世界ナンバーワンの彼は自信満々のムードを漂わせるようになった。
ワシントン州にある今回のホストコースはメジャー初開催。コース全体で木が1本しかなく、大会史上最長パー4のトップ4のうちの3ホールがここにある。そして1番と18番は日によってパー4にもパー5にもなるが、全体のパー設定は連日同じ。例外づくしである。
しかしながら、このコースの風変わりな特色についてマキロイは自身が慣れ親しんできた環境との類似点が多々あると確信している。もちろんそれは大西洋の向こう側の話でのことなのだが。
「多くの選手たちと同じように、僕もここへ着いた時は、何を期待すべきかまったく分からなかった」と北アイルランド出身のマキロイ。「土曜の朝にコースへ行ってみたら、そこは純粋なリンクスのゴルフコースだった」。「コース全体がフェスキュー芝で埋め尽くされていた。米国では、ゴルフコースの周囲にフェスキュー芝が巡らされていることはあるけれど、ここはフェアウェイ、グリーンそして花道と、すべてがフェスキュー芝なんだ」。
「正に『全英オープン』を米国でやるようなものだね。気温が(全英に比べて)20度ほど高いという事実を抜きにすれば、今週はそういう感じになると思うよ」
「このコースをとても気に入っている。僕のゴルフに合った設定になっていると思う。ティから攻撃的に行かねばならないね。ドライバーで打って行かなければならないんだ」。「多くの選手がフェアウェイやグリーンをとらえられる類いのコースだと思う。でもグリーンに乗せても、ピンから15~18メートルほど距離が残ることも考えられる。それだけにドライバーの質とパッティングのリズムが重要になってくる。僕は今週成功を収める上で、この2つが大きな鍵を握ると思うんだ」
今季は既にドバイ、サンフランシスコ、そしてクエイルホローで勝利を挙げている26歳のマキロイだが、タイトル防衛を懸けて臨んだウェントワースでの「BMW PGA選手権」とロイヤルカウンティーダウンでの「アイルランドオープン」で予選落ちを喫するなど、その勢いは失速気味だ。
しかし、昨年の全英王者であるマキロイは精神的な疲労がその2つの大会では作用したと信じている。先の2大会は5週連続出場した中の最後の2試合だったのである。
また、マキロイは今回のコースの特徴は昨年の全英制覇の舞台となったホイレークに似ていると感じており、彼のゴルフと相性が良いのではないかと期待を寄せている。
「とても長いコースだね」とマキロイ。「グリーンに向けては、少しでも短めのアイアンで狙いたいところだね」。「僕が6番や7番アイアンで狙う所からだと、他の多くの選手は5番や4番アイアンを手にすることになると思うけれど、僕のクラブの番手でさえ十分にタフなんだからね」。「今週はキャリーで295から300ヤード稼げれば大きなアドバンテージになると思う」。
「僕は自分のゴルフがどこへ行っても適応できると感じられるだけ、色々なコンディションで勝ってきたと思う。このコースは僕に合っていると言ったけれど、それは既に述べたように、ティからの距離、そして僕の出せるアイアンショットの高さあってこその言葉なんだ」。
「このゴルフコースは自分のゴルフと相性が良いなんて期待すべきではない。僕は今週、優勝争いに加わり、成功を収める上で、良いゲームプランを抱いているということなんだよ」。「ここは、小さなミスがたちまち大きくなるコースだと思う。でも、良いショットを打ち、ショートゲームに鋭さがあれば報いてくれるコースでもある。間違いなく、このコースは本当に良いプレーができ、コース設定に対して自信があり、そういう形でアプローチできる選手向けだと思うし、そういう選手は、フィールドの他の選手たちと確実に一線を画すことができると思う」。
「ある意味、ここはホイレークに似ていなくもない。なにせ、僕はホイレークでそこまで自分のゴルフを変えたり、適用させたりする必要を感じなかった」。「僕は全英王者としてこの大会へ臨むわけで、自分がこれまでリンクスで成功を収めてきたこともわきまえているし、リンクスでプレーしながら育ったわけだから、その経験を活かさない手はないよね」