2015年 マスターズ

マスターズでの勝機は? カイマーが見せる自信の根拠

2015/04/07 09:31
ドローを覚えたマルティン・カイマーが初のマスターズ制覇に自信を見せた(Getty Images) ※撮影は2015年「アブダビHSBC選手権」2日目

今季メジャー初戦へ向け、昨年の「全米オープン」王者マルティン・カイマーは、今や自分もオーガスタナショナルで十分に戦えると信じており、グランドスラム達成へ向け、3つ目のメジャー制覇さえ可能であると確信しているようだ。

カイマーは2014年にパインハーストナンバー2で、初日から首位を譲らないワイヤー・トゥ・ワイヤーで優勝を遂げ、2010年の「全米プロゴルフ選手権」に続く2度目のメジャー制覇を果たした。これにより、4大メジャー制覇へ向け、中間点まで到達したことになるが、ドイツ出身のカイマーは「ライダーカップ」欧州チームの一人であり、世界ナンバーワンでもある選手の方が断然快挙達成に近いところにつけていることを認めた。

「まあ、中間点というのは“あと少し”という響きがしないでもないけど、まだまだ先は長いよ」と自身の進捗についてはおどけ、「ロリー(・マキロイ)は断然近いところにいるね」。「彼の幸運を祈るよ。彼には可能だと願っている。もしも今週、それが達成できなかったとしても、キャリアの中で達成してほしいと思っている。(グランドスラムを達成すれば)選手としてより完成されると思うからね」と話した。

「自分について言えば、僕もいつかは『全英オープン』と『マスターズ』で優勝できればと思っている。結果を予想するのは難しいけれど、それを可能にするために努力することはできる。そして、成功を収めるには、とにかく勝機を作り出し、それに備える必要があるんだ」。

「準備と勝機が同時に揃わなければね。準備が整っているのは自分でも分かっているから、あとは勝機だ」。

それを達成するために…。月曜の練習ラウンド中は、56歳にして昨年大会で8位に入った『マスターズ』2勝の同胞ベルンハルト・ランガーから多くを学ぶ機会を得た。カイマーはかつての「ライダーカップ」キャプテンからコースを如何にプレーすべきかという詳細なアドバイスに加え、コース外のことについても助言を得たという。

「彼はコース上でとても素晴らしいから、コースの外でもとてもハッピーでいるに違いないと思ったんだ」とカイマー。「だから、ゴルフにまつわる色々な事柄について質問したのだけど、それは必ずしもプレーや、ゴルフコースの戦略のことについてばかりではなかったんだ」。

「彼はとても経験豊富だし、彼の物事の処し方は、僕がまさにそうしたいと思っているやり方だったんだよ」。

「とても似通っているところがあってね。彼の経験値を鑑みると、それこそが他へ与えることのできる最も価値あるものだと思うんだけど、彼は常にオープンでいてくれる。出し惜しみをしないんだよ」。

「マスターズ」では初出場から4回連続して予選落ちを喫しているカイマーは、昨年、自己最高位となる31位を記録たが、持ち玉のフェードに加え、スイング改良によりドローも打ち分けられるようになった今回は、これまでで最高の装備を固めた状態で大会へ臨むことになる。

「これまでチャンスが全くないと思ったことはないけれど、それはとてもちっぽけなチャンスだったんだ」。

「(練習ラウンドでは)これまでと違ったプレーの仕方をしてみたんだ。これまで10番ホールでは8番アイアンや7番アイアンを使ったことはなかった。(あの丘の)下のところまで届かなかったので、いつも4番アイアンか3番アイアンで打っていたんだ」。

「13番も2打目でグリーンを捉えるのは運を天に任せるという感じでノーチャンスだった。でも今はだいぶ違うね。これまであまり好きではなかったティショットも、折り合いが付けられるようになった。少なくとも選択肢があるからね」。

「今は他の選手たちとしっかり競えるようになったということが安堵をもたらしてくれるし、これまで感じてきたほどのフラストレーションを感じずに済むようになったんだ」。

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