マスターズ制覇に向け好機到来を感じるポールター
イアン・ポールターは控えめな表現をする人物ではない。メジャー大会での優勝の見込みについて語る上でも、それは変わりない。
ライダーカップの覇者は、今週の木曜日から始まるオーガスタナショナルでの第77回マスターズトーナメントに先立ち「自分のスタッツを踏まえると、今回の大会は最高のチャンスだと思う」と述べた。
「今、調子がすごく良いと感じている。今年になってから5つの大会でプレーし、先週もプレーしたが、これは今までとちょっと違う。これまではマスターズの前週にプレーしたことがなかったんだ」。
「これまではいつも二週間のオフをとっていたけれど、調子を上げておくために、ここに来る前にもう一つ大会に出ておきたかったんだ。最終的には良い形でフィニッシュできなかったが、準備は万端だと思っているよ」。
「練習ではいい感じのショットが打てた。大体このコースでは良いプレーができているんだ。再びベストを尽くして、日曜日にはジャケットを着せてもらえるようにと気合十分だよ」。
「全く不安はない。今週がおそらく最高のチャンスだと思っているから、そこに向けてしっかりやっていく必要がある。眠れない夜もない。もし眠れない状態だったとしても、それは興奮のせいだろうね。もし、寝ないで試合をしないといけない状態になっても、今週の日曜日ならプレーできるね」。
通算8回のマスターズ出場で毎回予選突破しており、最低成績が33位タイであるにも関わらず、ポールターのメジャー大会での最高成績はロイヤルバークデールで行われた2008年の全英オープンでパドレイグ・ハリントンに次ぐ2位に留まっている。
また、彼のベストプレーはライダーカップのために取っておいてあるかのようである。ヴァルハラでの2008年大会では5ポイントのうち4ポイントを獲得し、ケルティックマナーでの2010年大会では4ポイントのうち3ポイント、そして「メダイナの奇跡」と呼ばれた昨年は4ポイント中の全ポイントを獲得した。
ライダーカップでの多くの情熱や激しさを他の大会でも発揮できないか、37歳のポールターは、それができるかどうかを尋ねられた時の断固たる答えを持っている。
「いいえ、というのが答えだね。もう100回位聞かれたよ」とポールターは付け加えた。
「ライダーカップでは対決する2つのチームのファンがいて、ここでは92選手各々がいいプレーをすることを願っているファンがいる」。
「同じ雰囲気を両方で再現することは難しい。それは決して起こらないんだよ。ただ、日曜日の午後には、大会の終盤を戦うなかで、同じような気分を味わうことができるだろう。ここでは歓声はそこまで大きくないかもしれないけれど、良いショットやバーディに敬意を表してくれるはずだ」。
「だから、残り9ホールでうまくいけばきっといい気分でプレーができるだろし、ライダーカップの時のような状態になることもできると思うんだ」。
オーガスタでは繰り返されないことの一つに、前回優勝のバッバ・ワトソンがライダーカップにてポールターがティオフする際に見せた野次の煽動が挙げられる。その時は、ポールターも嬉々として応戦したのではあるが。
このペアは最初の2ラウンドで顔を合わせる。しかし、ポールターは「最初のティボックスで野次や叫び声があがることはないだろう。それはオーガスタナショナルの伝統ではないからね」と述べた。