「全英オープン」で知っておくべき5つのこと
今週のDPワールドツアーは、待望の第150回「全英オープン」が開催されるゴルフの聖地へ。セントアンドリュースで、世界最高のスター選手たちが一堂に会する大会について知っておくべき5つのことは、次の通り。
150回目を迎える最古のメジャー
1860年にウィリー・パーク・シニアが第1回「全英オープン」で優勝して以来、同大会は世界中のゴルファーの注目の的となってきた。今年は150回目の開催を祝う真のフェスティバルが、スコットランドを舞台に行われる。優勝6回のハリー・バードンの時代から、ピーター・トムソンとビッグ3、トム・ワトソンとセベ・バレステロス、さらにはアーニー・エルス、パドレイグ・ハリントン、そしてタイガー・ウッズといった近代の偉人たちの世を経て来たこのゲームは、その神聖なホームランドにて、大観衆に祝福されることになる。
舞台は聖地
「全英オープン」の最初の12大会こそプレストウィックで開催されてはいるが、この大会は今後もセントアンドリュースのオールドコースとの結びつきを連想させることになるだろう。1873年に初めて「全英オープン」が開催されたセントアンドリュースでは、以降28回この大会が開催されており、今回は30回目の開催となる。ボビー・ジョーンズ、サム・スニード、トムソン、バレステロス、そしてサー・ニック・ファルドは皆、この聖地で栄冠に輝いており、ジャック・ニクラスとウッズのみ、オールドコースで2勝している。果たして今回は、誰がスウィルカン・ブリッジでクラレットジャグを掲げるのか?
歴史的快挙達成を狙うタイガー
「ここは僕が世界で一番好きなコース」とは、セントアンドリュースについて問われたタイガーの返答である。彼が最後に完遂した2大会は、2020年と2022年の「マスターズ」であり、今季の「全米プロゴルフ選手権」では途中棄権を余儀なくされた。深刻な自動車事故で負ったけがに今も悩まされていることから「全米オープン」の出場を見送ったが、彼がスコットランドへやって来ることに疑いの余地はなかった。2000年と2005年にこの地で優勝を遂げた彼が、劇的なカムバックでメジャー16勝目を挙げるシーンを見たくないゴルフファンなど、世界広しといえども、そうはいないだろう。
クラレットジャグ防衛を狙うモリカワ
コリン・モリカワは2008年のハリントン以来となる大会連覇を狙っており、もしこれを達成すると、ウッズ、ニクラス、ワトソン、トムソン、そしてアーノルド・パーマーといった錚々たる面々の仲間入りを果たすことになる。彼は直近に出場した「ジェネシス スコットランドオープン」では予選落ちを喫したものの、直近のツアー年間王者は2022年のメジャーで2度のトップ5入りを果たしており、プロとして初めて出場するゴルフの聖地での大会においても、萎縮することはないだろう。
地元の期待を背負うマッキンタイア
1999年のポール・ローリーを最後にスコットランド勢は優勝から遠ざかっているが、これまでロイヤルポートラッシュとロイヤルセントジョージズで開催された「全英オープン」に出場したロバート・マッキンタイアは、その両方でトップ10入りを果たしている。「ジェネシス スコットランドオープン」と今週が、今季最も重要な期間であることを認めた彼は、間違いなく地元ファンの後押しを受けることになるだろう。今週はローリー、そして同じくスコットランド出身であり、「アイルランドオープン」で出場権を獲得し、「夢が叶った」と語ったデービッド・ロウもティオフする。