2017年 BMW PGA選手権

風を制したドットがウェントワースで首位浮上

2017/05/28 07:49
ドットが1打差首位で最終日を迎える※画像は16年「オーストラリアPGA選手権」

「BMW PGA選手権」は、難しいコンディションとなった3日目のウェントワースで、ひと際、きらめく「68」をマークしたアンドリュー・ドットが1打差の首位で最終日を迎える展開となった。

ロレックスシリーズ初戦の初日と2日目は、陽光と穏やかな風がエリート選手たちを迎えたが、3日目は太陽こそ引き続き照り続けたものの、強さを増した風が、改修されたウェストコースを全く別のコースに変えてしまった。

初めの2日間を「70」、「70」でラウンドし、中団につけていた豪州のドットだったが、周囲の選手がその場に立ち止まるか、あるいは後退する中、4アンダーをマークし、通算8アンダーとして南アフリカのブランデン・グレースに1打差をつけて単独首位に抜け出した。

通算5アンダーにはイタリアのフランチェスコ・モリナリとイングランドのリー・ウェストウッドがつけており、更に1打差の通算4アンダーにはアイルランドのシェーン・ローリー、スウェーデンのヘンリック・ステンソン、そして日本の谷原秀人がつけている。

ドットはこれまでヨーロピアンツアーでは何れもアジア開催の大会で2勝を挙げており、今季は昨年末に連続してトップ3に入る好調なスタートを切った。

日曜の勝利はドットにとってキャリア最大の優勝となるわけだが、ヨーロピアンツアー8勝のグレースは、これまで首位と2打差以内で最終日を迎えた大会では10戦中7回優勝をさらっており、最終日は激しいバトルが予想される。

「明日はタフな一日になるだろう。それなりに緊張するはずだ。僕はとにかくこの3日間やって来たことを続けるだけだし、それができればチャンスはあるだろう」とドット。

「序盤にチャンスを決め切れなかったけれど、風が強まって少しトリッキーになったバックナインではソリッドなプレーができた。全体的には、とてもソリッドな一日だった」

「良い心持ちだ。自分のゴルフは良い感じだし、とても良い位置にいると感じている」

パー5の4番でボギーを叩いたドットだったが、8番、11番、そして12番とバーディを奪って盛り返した。14番でもバーディを奪ったドットは、パー5の17番で2打目をグリーンエッジに運ぶと、そこから2パットのバーディを奪って単独首位に抜け出した。

グレースは、1番、6番、そして9番のボギーに対し、5番と7番でバーディを奪い、「36」でハーフターンすると、パー3の10番では見事なティショットからバーディをお膳立てして、この日のスコアをイーブンパーに戻し、更に11番と12番でもバーディを奪ってスコアを伸ばした。

14番でフリンジからのパットを決めたグレースは、ドットと首位で並ぶも、16番でボギーを叩いたことにより、日曜は最終組で追う立場としてスタートすることとなった。

「今日は生き残りをかけてプレーしたような感じだった。楽しかったけどね。タフな一日で、今日はそれなり、あるいは良いスコアを出すには、本当に良いプレーをする必要があった。だから、自分のプレーには満足しているし、明日チャンスのある位置につけることができて嬉しいね」とグレース。

「これはジュニア時代からアマチュアだった頃、あるいはプロになってからでさえ、常に、ここヨーロッパのフラッグシップ大会として観てきた大会だし、その歴史の一部となることができれば最高だね」。

地元期待のウェストウッドは、2番、5番、そして9番でボギーを叩き、「38」でハーフターンしたことにより、優勝は遠のいたかに見えたが、3連続バーディフィニッシュでギャラリーを大いに沸かせた。

モリナリは1番でボギーを叩いた後、9連続パーで首位の座をキープするも、11番と15番でボギーを叩いてその座から陥落。その後、17番でバーディを奪い、最終日へ向け弾みをつける格好となった。

谷原はこの日ベストの「67」をマーク。一方、ローリーとステンソンは何とか持ちこたえ、それぞれ3日目を「70」と「73」でラウンドした。

首位と5打差の8位タイにはロス・フィッシャーティレル・ハットンアンドリュー・ジョンストン、そしてグレーム・ストームのイングランド人カルテット、タイのキラデク・アフィバーンラト、ウェールズのブラッドリー・ドレッジ、ドイツのマキシミリアン・キーファー、そしてスコットランドのスコット・ジェイミソンがつけている。

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