2016年 スペインオープン

ジョンストンがバルデラマでツアー初優勝

2016/04/18 08:05

アンドリュー・ジョンストンが、ユースト・ラウテンとの競り合いの末「スペインオープン」を制し、ヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。

ラウテンと共に通算2オーバーで最終日を迎えたイングランドのジョンストンは、1アンダーの「70」で最終日をラウンドし、通算1オーバーとした。ヨーロピアンツアーでは2013年にジャスティン・ローズがメリオンで「全米オープン」を制して以来となるオーバーパーでの勝者となった。

メジャー以外で優勝者のスコアがオーバーパーとなったのは、1996年にカーヌスティで開催された「スコットランドオープン」をイアン・ウーズナムが1オーバーで制して以来。4日間にわたりバルデラマがいかに難しい挑戦であったかを示す形となった。

雨がグリーンを柔らかくし、風が弱まったことによりバーディが奪いやすくなった最終日に、ジョンストンは決定的なバーディを16番で奪った。

「今週はずっとドライバーの調子は良かったし、アプローチもパットも調子は良かったのだけど、初めの3日間はパットで苦しんだので、そこを何とかしようと頑張り続け、今日の4番ホールできっかけをつかんだんだ」とジョンストン。

「ラウンドを終えると、様々な感情により泣きはじめてしまったんだ。とにかく非現実な感じがするし、あと何日かは実感が湧かないと思うよ」

「セベ、ファルド、ランガーらの名が刻まれたトロフィーに自分の名前を刻むのは夢のような話だね」

「こういう大会で彼らが勝つのを見てきたわけで、そういう歴史やトロフィーに刻まれた勝者の名前を見ると、自分の名前がそこに加わるのは信じ難いことだね。本当にそう思うよ」

「彼らのようなすばらしいキャリアを送ることができればと思うし、将来の大会王者が『おや、ビーフ(ジョンストンのニックネーム)の名があるぞ。こりゃすげえや』と思ってくれるようになれればいいね」

大会ホストのセルヒオ・ガルシアは6つのバーディを奪う「67」で最終日をラウンドし、通算3オーバーの3位で大会を終え、通算4オーバーの4位タイにはディフェンディングチャンピオンのジェームス・モリソンソレン・ケルドセンが入った。

27歳のジョンストンにとってこの勝利は、2012年にチャレンジツアーからの昇格を果たしつつも、調子を落としてシード権を失うなど多くの困難を乗り越えた末の快挙となった。

2014年にチャレンジツアーで2勝を挙げて「ロード・トゥ・オマーン」を制し、昨季の「レース・トゥ・ドバイ」を70位で終えた彼にとって、この勝利は大躍進となった。

オランダのラウテンにとって、2位という結果は今季序盤から続く好調の証しとなり、これで今シーズンのトップ10入りは8大会中5度目のこととなった。

最終日は順位が激しく入れ替わる中、ジョンストンが1番でボギーを叩いたのに対し、マルティン・カイマーが3番でバーディを奪って2打差の首位に立った。

その後、ラウテンとカイマーが首位争いを繰り広げるも、ジョンストンが7番ですばらしい2打目のショットからバーディを奪い、続く8番でも連続バーディを奪った。カイマーが7番でボギーを叩いたことにより、前半終了時点ではジョンストンとラウテンが首位で並んで後半へ折り返す展開となった。

モリソンも前半を「34」でラウンドする快調なゴルフを披露し、ラウテンが11番、ジョンストンが14番でボギーを叩いたことにより、勝負はモリソンを加えた三つどもえとなった。ガルシアが16番と17番で連続バーディを奪ったことにより、優勝争いは4人が首位タイで並ぶ格好となった。

ガルシアは最終ホールでボギーを叩き、通算3オーバーでクラブハウスリーダーとなった。ジョンストンが16番で6メートルのバーディパットをねじ込んで単独首位に立ったのに対し、ラウテンは上がり7ホールを全てパーとしてジョンストンを捉えるには至らなかった。

最終日に「68」をマークしたケルドセンは、見事なパフォーマンスを披露した先週の「マスターズ」に続く2週連続のトップ10入りを果たした。一方、モリソンは最終日を「72」で終えた。

通算5オーバーの6位タイにはロス・フィッシャー、カイマー、マイク・ロレンソベラ、アレックス・ノレンが入り、通算6オーバーの10位にはクレイグ・リーが入った。

2016年 スペインオープン