今季2勝目に挑むモリソンがポールポジションへ
「BMWインターナショナルオープン」は3日目を終え、ここ2ヶ月でヨーロピアンツアー2勝目を狙うジェームス・モリソンが2打差の首位で最終日を迎える展開となった。
5月の「スペインオープン」を制したイングランド出身の30歳は、ゴルフクラブミュンヘンアイヒェンリートでの3日目を「67」でラウンドし、通算16アンダーとした。
これによりモリソンは同胞のクリス・ペイズリーに2打差をつけ、更に1打後方の3位にはタイのトンチャイ・ジェイディーが続き、4位には通算12アンダーでスウェーデンのピーター・ハンソンが続いている。
スペインのラファ・カブレラベローの1打後方から3日目をスタートしたモリソンは、3番と4番で短いバーディパットを沈め、早々に首位の座を奪うことに成功した。
一方、ヨーロピアンツアーでは1度もトップ10入りを果たした経験のない29歳のペイズリーは、3番からの4連続バーディでペースを掴み、モリソンが8番で3メートルのバーディパットを決めると、ペイズリーも9番からの3連続バーディで応戦し、この時点では両者共に通算14アンダーとして首位で並んだ。
しかし、Qスクール上がりのペイズリーは14番で3パットのボギーを叩くと、その後はピンそばに寄せた16番で一つスコアを伸ばすに留まった。
モリソンは12番で2メートル弱のバーディパットを沈め、15番ではその倍の距離、そして16番では短いバーディパットを沈め、一気に単独首位に躍り出ると、グランドスタンドに打ち込んだ最終ホールで今週2つ目のボギーを叩いてこの日のラウンドを終了した。
「また良いプレーができた」とモリソン。彼のスペインでの勝利はマデイラでの初優勝以来5年振りの栄冠となった。
「まだ何も手放したわけじゃない。確かに最後は残念だったけれど、左サイドからあのピンへ向け、最悪のライだったんだ」。
「ここでは毎年好スコアが出ているから、ただそれを狙い、バーディを奪い続けねばならない。僕はそれができたんだ」。
「このままトライし続けるよ。スペインの良い雰囲気を再現できればという感じだね」。
3週間前のスウェーデンでは、キャリアベストに2つ順位の及ばない13位に入り、かつての「イングランドチャレンジ(チャレンジツアーの大会名)」王者でもあるペイズリーは、こうした好パフォーマンスの兆しはしばらく前からあったと確信している。
「正直興奮している」とペイズリー。「日曜はヨーロピアンツアーの最終組でプレーすることになるのだから、興奮するのも無理ないよね」。
「今日の自分のプレーは誇りに思う。ヨーロピアンツアーの大会でこの位置につけたのは初めてのことだから」。
「常にハードワークをしてきたし、良いゴルフができているように感じてきた。ただ、ゆっくりとした進歩を遂げてきたんだと思う」。
「今年は良いゴルフが沢山できているけれど、昨年は散々な一年だった。ゴルフの出来に対して自己信頼が追いつくのに少々時間がかかったんだ。今はその辺が噛み合い始めたように感じている」。
「良いプレーをしているのだけど、良いところまで行きながらも、緊張感や何かで順位を落としてしまっていた」。
「今日はとても心地良かった。緊張していたけど、一度も失敗を恐れなかった。常に前を見据え、バーディを奪おうとした。それがこれまでとの違いだね」。
6番でイーグルを奪ったジェイディーは3日目を「68」でラウンドし、かつて「ライダーカップ」に出場したハンソンは「67」で怪我からの復活をまたしても印象づけた。
3日目のベストスコアとなる「65」でラウンドしたスペインのカルロス・デルモラルは順位を33上げて通算11アンダーの5位タイにつけており、その1打後方には3日目を「74」でラウンドした同胞のカブレラベローが続いている。