好調を維持するカブレラベロー
カブレラベローに訪れた“2週連続の”チャンス
「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」の木曜日(2日目)のラウンドで首位へと躍り出たラファエル・カブレラベロー(スペイン)は、ライダーカップでキャプテンを務めるポール・マッギンリーを魅了する機会を十二分に活かした格好となった。
ドーハでの2ラウンドを終え、初日の「66」に続き2日目を鮮やかに「65」でラウンドし、通算13アンダーまでスコアを伸ばしたカブレラベローは同組のマッギンリーを12打リードしている。
同胞のパブロ・ララサバルが優勝した先週のアブダビでは、初日から2日間首位に立ちながらも4位で大会を終えた。29歳のスペイン人は、この大会2日目を8バーディ、1ボギーでラウンド。そのうち5つのバーディは上がり7ホールで奪っており、バックナインは「31」で回っている。
ジュニア・ライダーカップでプレーした経験を持つカブレラベロー。早い時間のラウンドで「69」を出し、通算11アンダーで大会を折り返して前日からの首位を堅持するかに見えた南アフリカのジョージ・クッツェーを逆転し、2打差の首位に立った。
「オメガ・ドバイ・デザート・クラッシック」を制した経験を持つカブレラベローは「このコースでは、13アンダーは悪い数字ではないと思うよ」と語った。「とてもハッピーだし、とても満足しているし、すべてがうまく行っている。すごく楽しめているね」。
「僕は半袖でプレーするのが好きだし、軽く海風が感じられるのが好き。ヤシの木を見るのも、陽が射しているのを見るのも好きなんだ。ここはカナリア諸島を思い出させてくれる。それに、昨年末からここでプレーしているから家を出てきた気がしないし、それがすごく楽しめている理由だね」。
最終ホールで3メートルのバーディパットを沈め、ミスのなかった後半のラウンドを「31」としたカブレラベローは、同じような位置から3日目に「73」を叩いた先週の過ちを繰り返さないことに神経を払うことになるだろう。
「いつものプレーをするだけだし、明日はまた新しい一日だということ」と述べたカブレラベローは、「またゼロから始めるという感じで、一打、一打集中し、そしてエンジョイし続けるだけさ」と加えた。「今週も先週もそれができているから、この場、というのは上位争いをする場にいられる機会を楽しみたい。全てのショットが意味を持つこの状況を堪能し、できる限りのパフォーマンスを尽くすだけだよ」。
ウェブスターに訪れた“2日連続の”チャンス
2日目を「69」でラウンドしたスティーブ・ウェブスターと「66」でラウンドしたマシュー・ボールドウィンのイングランド人コンビは共に通算10アンダーとして3位タイにつけ、チャレンジツアー出身のスウェーデン人、ヨハン・カールソンも2日目を8バーディ1イーグルの「65」でラウンド。3位グループに加わっている。
ウェブスターは、大会のオープニングホールでアルバトロスを奪う史上初の快挙を達成し、「65」でラウンドした初日の輝きを再現するには至らなかった。それでも2日目の出だしでバーディを奪ったヨーロピアンツアー2勝の39歳は、その後5つのバーディと3つのボギーを加え、この日のラウンドを終えた。
「今日は若干ちぐはぐな感じだった」とウェブスター。「1番ではロブウェッジでグリーンを捕えることができなかったけれど、チップインでバーディを奪えたのが良かった。プレーは良かったけれど、チャンスはそこまで多くなかったので『69』で満足しているよ」。
ウェブスターは水曜日の開幕初日、彼にとって最初のホールとなったパー5の10番で、残り254ヤードの第2打を直接カップに沈めた。今朝同じホールにやって来た際、それを繰り返してやろうという、何とも楽しげな思いが脳裏を掠めた。
「またしても、5番ウッドで打つのにピッタリの距離が残っていたんだ。ただ、今回は少し引っ張ってしまったので、ピンから12メートルのところに乗った」と語ったウェブスター。そして彼は、「決めてやろうとは思っていたし、2日連続で達成できたらナイスだなとも思ったけれど、実現しなかったね」と加えた。
「今日のプレーにはちょっとがっかりしている。朝5時半から練習レンジでは良いウォームアップができたのだけれど、コースでは調子が出なかったんだ。『69』で上がるのに何度かスクランブルが必要だった」。
ウェブスターは自身のコーチでありララサバルのコーチも兼任するダミアン・テイラーと共に、今週頭からパットに重きを置いて練習に取り組んでいると説明した。
「(コーチにとって)2連勝となればいいね」とウェブスター。「月曜と火曜はパットの練習に時間を費やした。多分6時間ほどやったんじゃないかな。それと感覚を向上させるためパットのシャフトを変えたのだけれど、それが上手くいったんだよ。きっちりパットを決めることができれば、それは大きく物を言うからね」。
昨年はここカタールで、72ホール目をイーグルとしたクリス・ウッドに敗れて2位で大会を終えたクッツェーは、「望ましい位置につけているし、今年は去年の一つ上の順位を目指すよ」と述べた。「僕にとって2ホール目の11番では躓きがあったけれど、それ以外は上々の出来だった。幾つかボギーはあったけれど、その分バーディを奪って取り戻すことができた」。
この日最初のバーディを奪うのに14ホールを要した欧州ナンバーワンのヘンリック・ステンソン(スウェーデン)は「71」で2日目をラウンドして通算スコアを5アンダーとし、一方で共に通算3アンダーで2日目を終えたステンソンと同組のルーク・ドナルド(イングランド)とジェイソン・ダフナー(米国)はそれぞれ対照的なラウンド終盤となった。
かつての世界ナンバーワンであるドナルドは、最終的にはダフナーと同スコアに落ち着きはしたが、一時は予選落ちの危機にあり、後半を「32」で回りスコアを「69」にまとめることで何とかそれを回避した。一方、現全米プロ王者のダフナーは上がり4ホールで2つのボギーを叩き、2日目のスコアを「71」とした。
予選通過ラインは1アンダーとなり、前回王者のウッドは18番でのバーディにより命辛々予選通過を果たした。