ポルトガルで戦闘モードに入ったリン
イングランドのデビッド・リンは先週の「セベトロフィ」で苦しんだ流感の症状を振り切り、同胞のポール・ワリング、そして南アフリカのヘンニー・オットーと並び、オセアニコビクトリアGCでの「ポルトガルマスターズ」2日目を終え首位で大会を折り返した。
同組でのラウンドとなったワリングとオットーは2人で計14のバーディと1つのイーグルを記録。ワリングは「63」、オットーは「64」でラウンドしそれぞれ通算12アンダーとした。
リンは先週から続く流感の症状にまだ苦しんでいるものの、初日は6アンダーで首位タイとし、2日目も4バーディ、そしてパー5の12番での6フィートからのイーグルもあり、2日連続となる「65」でホールアウトした。
「『65』のラウンドを続けることができて本当に良かったです。バック9で調子が出て、首位タイで通算12アンダー、すべてが上手く進んでいます」とリンは語った。
「(世界ランキングの)トップ50以内に戻り、来年も再び『マスターズ』の出場権をつかみたいと思っています」
4月の「スペインオープン」でヨーロピアンツアーの舞台で初のトップ5入りを果たし、その後も3度のトップ10入りを果たしているワリングは「この素晴らしい天気で多少プレーしやすくなったように感じました。良いプレーができましたね。打球をコントロールし続け、いくつかピンそばにつけ、パットを沈める事ができました」
「ここ数ヶ月はプレーが上向いています。バレンシア(スペインオープン)では1打差、グレンイーグルス(ジョニーウォーカー選手権)では2打差と優勝に近づくこともありました。この大会もこのまま良い調子を続けていきたいと思います」
手首の手術を受け、公傷制度を利用して出場している。現在「レース・トゥ・ドバイ」のランキングで86位のワリングンは「シーズンの終わりに開催される4つの大きな大会(今季で初開催となるファイナルシリーズ)のうち1つでも出場できたらと思っています」と加えた。
「自分自身にはあまりプレッシャーをかけないつもりでいます。今年は公傷制度で出場してきましたので、来シーズン然るべきカテゴリー(賞金シード)に戻れて良かったです」
ここポルトガルの地で、多くの選手が来季ヨーロピアンツアーのシード権をかけて戦いを繰り広げる中、ここ2大会で8位と12位の成績を残し、「レース・トゥ・ドバイ」のランキングを97位に上昇させたオットーはすでに安全圏に達している。
「この4ヶ月は私にとっても家族にとってもタフな時期でした。だからこそゲームで全力を尽くし、まさに今がこの時期を抜け出す時です」とオットーは語った。
「65」でホールアウトしたオーストリアのベルント・ウィスバーガーは、本日5バーディ、1イーグルの「64」でラウンドし、今大会でまだノーボギーのスコットランドのクリス・ドークとともに通算11アンダーで首位から1打差につけている。
「とても嬉しいです」と「レース・トゥ・ドバイ」のランキングで112位につけ、来シーズンのシード権が与えられるトップ110へ、残すは「パースインターナショナル」のみとなった35歳のドークは語った。
「特に2日間ノーボギーでラウンドできたのが何よりです。首尾は上々といったところです。気持ちは逸りがちなので、なるべくリラックスするようにしています。リラックスできればしっかりとしたショットを打つことができますし、ここ2日間はそれが上手くいっています」
更に1打後方には2日目を「63」でラウンドした南アフリカのジャスティン・ウォルターズがつけている。現在126位の「レース・トゥ・ドバイ」のランキングを上げるためには、上位でのフィニッシュが必須だが、ヨハネスブルグ出身の32歳は最近、達観の域に達している。
「今年は家族にとって辛い1年でした。2週間前に母が亡くなったのですが、母は私にかかるプレッシャーを持ち去ってくれたようです。それ以降、今の状況をそれほど気に病まなくなりましたし、そのおかげでプレーの質も向上しました。今はとても落ち着いてプレーできているので、母に感謝しています」とウォルターズは語った。
「今日は長かったこの1年の中でもベストのラウンドでした。ただ、今朝は練習場で散々だったので、そこがおかしなところですがね」
「これまで気にかけていた、そうした小さなことも気にならなくなりました。母の病についてはとても心配でしたし、その事がコース上でも自分自身への過度のプレッシャーになっていました。最近2週間はコースに出れば、母のためにプレーしています」
シード権の確保が第2の目標になるかと尋ねられると、ウォルターズは付け加えた。「難しい状況ですが、そうですね。それが達成できれば素敵ですね。それを目標に、母と離れて時間を過ごしてきましたから、もし達成できたら最高ですね」。