両親に捧げる勝利を手にしたいゴンザレス
アルゼンチンのリカルド・ゴンザレスはグレンイーグルスで行われている「ジョニーウォーカー選手権」の2日目を終えて1打差で首位に立ち、5度目のヨーロピアンツアーを獲得し、タイトルを彼の両親に捧げる準備が整った。
来年「ライダーカップ」が開催されるグレンイーグルスホテルのセンテナリーコースで、ゴンザレスは終盤5つのホールで連続バーディを記録し、2日連続となる「65」でラウンド。通算14アンダーとし出場130選手のトップに立った。
43歳のゴンザレスが最後に優勝したのは2009年。今シーズンはトップ10入りもできず、レーストゥドバイでは現在109位と、2014年シーズンのシード権が与えられる“トップ110”入りを目指す状況だ。
しかし、キャディ上がりのゴンザレスは、両親や義父がこの2年間で相次いで世を去ったため、それどころではなかった。
「ここ2年間は個人的にはとても辛かったですね。もし優勝することができたら私の両親に捧げます。今週はそれを目指して戦います」とゴンザレスは語った。
ゴンザレスは「全英オープン」で予選落ちをしてから大会に出場していなかったが、5週間、彼の故郷であり農場を所有しているロサリオ(サッカーのスター選手、リオネル・メッシの生誕地=アルゼンチン)で過ごしてから、スコットランドへ乗り込んだ。
「今シーズンは最初からいいプレーができないままだったので、今週はとても重要な一週間です。2日連続で『65』でラウンドできるなんて自分でも驚きです。5週間の休みでしっかり充電したからでしょう」と彼は続けた。
「自分はプロゴルファーで大会を必要としているはずなのに、5週間のオフを過ごした今、気分がとても良いのは不思議だね。オフで力が抜けたことが、良いスコアの理由だと思います」。
オーストリアのベルンド・ウィスバーガーは、首位のゴンザレスに並ぶことができなかったが、バック9を「31」でラウンドし2日目のスコアは「66」。「65」でホールアウトした初日に続いて好スコアを残し通算13アンダーとした。
27歳のウィスバーガーは2年前、このコースで5人の選手によるプレーオフに敗れたが昨年は2度優勝を飾り、「ライダーカップ」でのキャプテンであるポール・マッギンリーに好印象を残している。
「『スコットランドオープン』の最終日にマッギンリーとプレーしたのですが、のちに彼が私のプレーをとても良く思ってくれて、『ライダーカップ』チームの一員として考えてくれるようになったそうなのです。これを聞いて私はとても嬉しかったです」とウィスバーガーは言った。
「(来週ウェールズオープンで予選がスタートする前に)この大会で順位を上げておくことは決して悪いことではないですし、『ライダーカップ』が行われる会場で良いプレーして自信をつけておくことは大事ですね」。
マーク・フォスターとトミー・フリートウッドのイングランド勢はこの2日間を「67」と「65」でラウンドし通算11アンダーとしている。特にフォスターは初優勝から10年ぶりとなる2度目のヨーロピアンツアー制覇を狙っている。
38歳のフォスターは2011年、このコースで72番目のホールでボギーを叩き、その後のプレーオフに敗れ、掴みかけていた数少ない優勝のチャンスを逃してしまった。
「その時、出来は悪くありませんでした。しかしここに来て特に18番が近づくにつれ、思った以上に思い出してしまいました」とフォスターは語った。彼が最後に優勝したのは2003年南アフリカでの「アルフレッド・ダンヒル選手権」で6人のプレーオフを制した時のことだ。
「決して後悔はしていません。気持ちをポジティブに保ち、ボールを打ち、ただ、悪いクラブを選んでしまったというよりはスイングが良くなかった、と考えています」。
それ以外の数回のニアミスについて、フォスターは続けた。「私以上に考えている人はいないでしょう。どうすれば良いかが分かっていれば、そうしていたはずです。何度か優勝を狙えるチャンスはありましたが、結局、自分らしくいつものようにプレーし、その上で起こる何かを見るしかないのです」。
今シーズン序盤に「バランタイン選手権」と「ボルボ中国オープン」を連覇し、昨年この大会を2位で終えたオーストラリアのブレッド・ラムフォードは2日目を「69」でラウンドし、首位から5打差のグループに入っている。一方、ディフェンディングチャンピオンのポール・ローリー(スコットランド)は「67」でラウンドし、さらに2打後方につけている。
「今日は良いプレーができましたし、ここに帰ってきたと感じています」と、1年前、メデイナでの「ライダーカップ」行きを決めた後にこの大会を制したローリーは語った。「週末もロースコアを残すことが必要ですし、チャンスがある限り良いスコアを狙っていきたいです」。