ワンダフルなウッズが独走状態に
WGCブリヂストンインビテーショナル2日目、タイガー・ウッズが「マジカル59」まであと一歩という圧倒的なスコアで同大会8度目の優勝に向けて首位に躍り出た。
パー70のファイアーストーンカントリークラブで13ホールを終えて9アンダーとしたウッズは残り5ホールを2アンダーで回ればヨーロピアンツアー史上初の「59」となるところだった。
しかし14番ホールでのスクランブルからのパーのあと、15番ホールで9フィートのバーディチャンスを逃し、17番ホールで6フィートのバーディパットを外した時点でスコア「60」を切ることは難しくなった。
18番ホールではドライバーを大きく曲げ、ボギーでホールアウトすると思われたが、ウッズは25フィートのパーパットを見事に沈めスコア「61」で2日目を終えた。このスコアはウッズの自己記録と並ぶもので、歴代最多勝を誇るサム・スニードの82回の米国ツアー優勝にあと3つと迫る自身79度目の優勝に向けて準備は整った。
通算13アンダーとしたウッズは、「68」で回った昨年の覇者キーガン・ブラッドリー、イングランドのクリス・ウッドに7打差をつけている。そしてウッドらから更に1打差後方に全英オープンで2位に入ったヘンリック・ステンソンとビル・ハースがつけている。
「今日はとても調子が良かった。素晴らしいスタートが切れたよ」とウッズ。「3ホールを終えて4アンダーのゴルフはいつだって嬉しいものだよ。そしてそこから波に乗ることができた。その上、いくつか大事なパーパットを決めることができて勢いを殺さずに済んだ」。
「59」のスコアについて「明らかに狙えたね。以前59を出したことがあるよ(ホームコースでの練習ラウンドにて)」と加えた。
「今日はとてもリラックスできた。前に59を出したことがなかったら、今日は少し違っていただろうね。今日はたったの9アンダーだよ。59を出した時は13アンダーだったんだ。以前にロースコアの経験があるから今日は居心地の悪い気はしなかったよ」。
ウッズは1番ホールで3フィートのバーディパットを、2番ホールで20フィートのイーグルパットを、そして3番ホールで12フィートのバーディパットを決めて首位に立った。
続く2ホールではバンカーからのものも含め寄せワンで切り抜け、6番ホールではドライバーを大きく曲げたものの見事なパーセーブを見せた。
ドライバーを木に打ち込んだウッズは、そこからフェアウェイに出すがやっとだった。そして3打目をカップまで25フィートに落とした14度のメジャータイトルを誇る彼は見こみのなかったパーで締めくくった。
7番ホールではティショットをピンそば3フィートに乗せバーディを奪った。ここまでウッズは全てのホールをワンパットで来ていたが、8番ホールでついに2パットをした。
9番ホールでは15フィートのバーディパットを惜しくも外したが、それでもインを「30」で回り勢いは留まることはなかった。10番ホールでは7フィートの、11番では20フィートのパットを決め、そして12番でもバーディを決め、3連続バーディとし自身のかつての功績を追いかける展開となった。
ウッズは幸運にも恵まれた。13番ホールではドライバーを木にぶつけたがそのボールがフェアウェイに戻ってきた。その後アプローチを15フィートにつけ、そのホールをバーディとした。
続くホールでもドライバーをミスし、木の隙間から狙ったショットでグリーンを外しがた、そこからのチップショットでカップまで6フィートに寄せ、パーセーブした。
15番でもバーディチャンスを決めきれず、ロングホールの16番ではアプローチに失敗しパーとし、これで3連続パーとなった。しかし「59」の望みはラフからの素晴らしいショット放った17番ホールで復活した。
しかしここでもバーディパットを決めることができなかった。そして最終ホールでもスクランブルから何とかパーをセーブした。
1月にコマーシャルバンク・カタールマスターズで優勝したウッドは今大会初出場で4バーディ、2ボギーの「68」をマークした。
彼は18番ホールでスコアを落とし、単独2位から滑り落ちた。明日は悪天候が予想されているため、スリーサムでのプレーとなる。これにより25歳のウッドはウッズとブラッドリーと共に最終組で回ることとなった。