2013年 M2M ロシアンマスターズ

ダイソンのスコアカードには一点の曇りもなし

2013/07/26 09:16
開幕前から優勝候補に挙がっていたS.ダイソンが期待に応えて好発進した。(Getty Images)

モスクワ近郊で開催されている「M2Mロシアオープン」初日は、復調の波を維持するサイモン・ダイソン(イングランド)がノーボギーのゴルフを見せ、更に勢いを増しそうなところを周囲に印象づけた。

6度のヨーロピアンツアー優勝を誇るダイソンだが2011年以降勝ち星がない。そして今シーズンもスタートから15戦のうち予選通過を果たしたのはたったの7回だけだ。

2012年シーズン開幕の時点では世界ランキングでトップ30入りを果たしていたダイソンだが、今季は164位に大きく順位を下げている。しかし今大会初日をスコア「67」で回った彼はスウェーデンのリカルド・カールバーグ、そして中国のリャン・ウェンチョンと共に首位タイに立った。

「今日は久しぶりの良いプレーだったよ」とフランスオープンで5位、そしてスコットランドオープンで12位タイに入りレーストゥドバイで81位に上がったダイソン。「今日は1度しかフェアウェイを外さなかったよ。それも1ヤード外れただけだった。そして良いアイアンショットがたくさん打てたよ。1日を通じてクラブフェースの真ん中から真っすぐな球が打てていた。このように打てている時はただそれを楽しんで、スコアメークのチャンスをできるだけたくさんものにすることだね」。

「5アンダーを残念な結果だったとは言いたくないね。この数字でがっかりはできないよ。でももっとスコアは伸ばせたと思う。いくつかバーディチャンスを逃してしまったからね。でも今言った通り、がっかりはしていないよ。今日は本当に良いゴルフができたからね。今は本当に良いフィーリングでプレーできているから早く明日のプレーがしたくてたまらないよ」。

ダイソンのこのところの復活からブックメーカーは彼を大会前に優勝候補に挙げていたが、35歳の彼はそれを阻害要因どころか助けになると感じているようだ。「優勝候補に挙げられることは僕のゴルフに何ら影響はしないよ。地元からのメールや電話で僕が優勝候補に挙げられていたことは今日のスタートホールに立つ前から知っていたけど、そのことは僕に何も悪影響は与えなかったよ」と彼は加えた。「実際、優勝候補に挙げられることは悪くないね。これは僕のキャリアで初めての出来事だよ」。

カールバーグはスロースタートではあったが、結局午前スタート組の中でのベストスコアとなった。まだ一度も正式なツアー資格を持ったことのない26歳はこの大会がヨーロピアンツアー50戦目となる。そして初日はスタートから2ホール連続でボギーを叩いたが、その後5つのバーディ、そして8番ホールではチップインイーグルを奪うゴルフで盛り返した。

「今日は本当に良い1日だった。とても良い大会のスタートが切れたよ」とカールバーグ。「2連続ボギーのスタートとなったのは良くなかったけど、そのあとすぐに持ち直して良い形で前半を折り返すことができた。そしてその後も良いプレーを続けることができたよ」。

「今日のハイライトはあのイーグルだね。ドライバーは実は少し右に飛ばし過ぎたんだ。そして2打目は3番ウッドを使おうかと思ったんだが、もし良い当たりをしたらグリーンを越えてしまうと思ったからレイアップすることにしたんだ。そして3打目は完璧なウェッジが打てて、ピン奥4フィートに落とし、そこからのバックスピンでカップインしたんだ。ああいう形でカップインするのを見るのはとても興奮するね」。

6年前のシンガポールでヨーロピアンツアー初優勝を果たしたリャンは6バーディ、1ボギーだった。彼は今季インドとオーストリアで3位に入った好調を維持しているようだ。「今日はとても良いプレーができました。ピンそばに良いショットがたくさん打てましたので楽にバーディが奪えました」とリャン。「このコースはとても美しいですね。特に11番ホールから13番ホールがとても美しいです。今シーズンプレーするコースの中ではこの3ホールがベストだと思います」。

イングランドのマシュー・ボールドウィンジェームス・モリソン、スペインのハビエル・コロモ、そしてイタリアのアレッサンドロ・タディーニは共に「68」で回り首位から1打差につけている。

良いスコアが生まれた初日には、こんな素晴らしいショットも見られた。ジャーモ・サンデリンは出だし4ホールで7オーバーだったが、16番ホール220ヤードのパー3で窮地を救うホールインワンを達成し、なんとか初日を「77」で切り抜けたのである。

2013年 M2M ロシアンマスターズ