2013年 BMWインターナショナル・オープン

エルス、再び勝利の道へ

2013/06/24 11:36
今大会のタイトル獲得へ多くの喜びを口にしたE.エルス (Getty Images)

アーニー・エルス(南アフリカ)はトーマス・ビヨーン(デンマーク)とアレクサンダー・レビー(フランス)の追い上げを寄せ付けず、初日から一貫してトップに立ったまま「BMW インターナショナルオープン」優勝を飾った。

エルスはゴルフクラブ・ミュンヘンアイヒェンリートで初日から「63」をマークし、早くも大会を支配した。しかし最終日はレビーとアレックス・ノレン(スウェーデン)と並んでのスタートだった。

「全英オープン」王者は最終ラウンドでビヨーンとレビーの両者に一時的に先行を許したものの、落ち着きを保ち続け、3日連続となる「69」をマークし通算18アンダーまでスコアを伸ばした。

4番での20フィートからの見事なパットと5番での1フィートへ寄せたアプローチを含め、3番からの3連続バーディで先に勝負をかけた同組のビヨーンとは1差打だった。

そのビヨーンが見せた序盤の攻勢に対し、エルスは4フィートまでピッチングで寄せた5番からの4ホール(6番パー5、8番パー3)で3つスコアを上げて応えた。しかしロングホールの11番ではエルス、ビヨーン双方ともスコアを一つ落としてしまった。

それが欧州ツアー所有のテレ・ブランシェで練習する、前半「33」でトップに立ったフランス人ルーキーのレビーにチャンスを与えることになった。

ところがQスクール上がりのレビーが10番と12番(パー3)でボギーを叩きエルスの1打ビハインドとなると、欧州ツアー13勝のビヨーンがショートホールの12番でバーディを決め、首位のエルスに並んだ。

ビヨーンは14番でドライバーをフックさせ、深いラフに捕まってしまい、やむなくフェアウェイにチップするが、そこからのアプローチをスライスさせ少なくとも40ヤードは右側に外してしまった。ここでダブルボギーを叩いたビヨーンは2ストローク後方へと退くことに。しかしビヨーンに代わってエルスに並んだのは、13番で30フィートのパットを決めた22歳のレビー。

しかし、そのレビーも15番と17番(パー3)でスコアを落とし優勝争いから脱落する。それでも彼は欧州ツアーでの自己ベストとなる3位という成績を残したことによって、自身の進歩を実感できたことだろう。

ビヨーンは16番と18番(パー5)でバーディを奪って食い下がったが、エルスがパー5の最終ホールで2オンに成功した瞬間、43歳のエルスにとって28回目 、そして4つ目のメジャータイトルを勝ち取った昨年の「全英オープン」以来の欧州ツアー優勝は確実なものとなった。

「ずっと素晴らしかった」とエルスは述べた。「ドイツでは最高の一週間を過ごした。BMWの25年間に及ぶサポートに感謝しないといけないね。僕は長い間このトーナメントを勝とうと頑張ってきたんだ」。

「世界中でこの様なスポンサーについてもらうのはありがたい事だよ。特に欧州ツアーではね」。

「見えない所で多くの人達が働いている。ボランティアの方々や、このゴルフクラブの人々。このゴルフコースにはとても多くの人達が携わっている。その一人一人に感謝するべきだと思う。ご覧の通り今週の私のプレーは最高だった。とにかく気持ちが乗っていた。自分らしいプレーができたし、運も1打という差も勝利を得るには十分だったんだ」。

「本当に波に乗っていたのだけど、その後、自分で自分の首を絞めてしまった。トーマスも調子が良かったけれど、彼は14番で躓いたね。あの若者(レビー)のことも見ていた。彼は昨日一緒に回った時、素晴らしいプレーをしていたけれど、彼もバックナインで崩れてしまったね」。

「この素晴らしいトロフィーに自分の名前が刻まれるのは嬉しいよ。間違いなく自信になるからね。初日から首位に立っていると独特のプレッシャーがあるんだ。毎晩“ほかの奴らが追って来る”、そんな事を考えながら眠りについた。だから大変な一週間だったよ」。

この大会の前に出場したオーストリアでも同じく2位に終わったビヨーンは今シーズン5回目のトップテン入りを果たし好調ぶりに満足していた。

「いいプレーができました。願った通りのスタートで早くから前に出られました」とビヨーンは述べた。「今週好調だったのはドライバーでしたが、バックナインではがっかりさせられました」。

「最後の最後まで戦いましたが、彼は最終ホールで見事なショットを2回も打ちました。アーニーと対抗するには18ホールを最後まで完全にプレーしなければなりませんが、今日の私にはそれができませんでした。でも私自身は好調の波に乗ってはいますよ」。

「レース・トゥ・ドバイのトップ20と全英オープンのトップ5入りを狙っていきたいですね 。徐々にそれには近づいていますし、これからの数週間はそれを目標にしようと思っています。出場権のかかった大会は疲れます。次は優勝経験のあるアイルランドのゴルフコースですね。とにかくトーナメントで優勝するまではずっと諦めずに頑張り続けます」。

ノレン、地元で人気のマーティン・カイマ(ドイツ)、そしてベルント・ウィスバーガー(オーストリア)は15アンダーで並んで4位タイで終了した。

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