2013年 ハッサンII ゴルフトロフィー

ショットの名手、ホージーがタイトル防衛へ挑む

2013/03/26 16:08
M.ホーイの大会連覇をかけた一戦が幕を開ける (Getty Images)

前回大会覇者のマイケル・ホーイ(北アイルランド)は、来たる「ハッサンIIゴルフトロフィー」に向けて、大会会場となるゴルフ・ドゥ・パレロワイヤルを“ジェイムス・ボンドのセット”に例えた。

昨年この大会を制したホーイは、自身4度目の欧州ツアータイトルを手に入れた。向こう見ずな戦いぶりでスコア「65」で回り、トータル7アンダーで2位のダミアン・マクグラン(アイルランド)に3打差をつけて優勝したのだ。

アガディール・ロイヤル・パレスにあるこのコースは、モハメド6世とそのゲストが使う以外は、賞金総額150万ユーロのこの大会でしか使われることがない。このコースは、美しい宮殿をバックに完璧なまでにきれいなレイアウトが施されており、毎年多くの賞賛を得ているコースだ。

「このコースは、年間でほんの数回しか使われることがないとても限られた場所なんだ。だからコースコンディションはとても素晴らしいよ」と、ホーイは言った。

「まるでジェイムス・ボンドの映画のセットのようだよ。いくつかのホールからは宮殿を望むことができるんだ。だけど宮殿の様子を見ようとすると、いつも警備が厳重なんだよ」。

「トロフィーは、杯(さかずき)型ではなく短剣の形をしている。これはとても特別なものなんだ。そして非常に高価なものだから、とても嬉しい賞品だったよ」。

ホーイは昨年大会、初日を「74」の苦しいスタートを切ったのだが、2日目のあるきっかけを転機に好調の波に乗った。

「僕は昨年の初日、予選通過ギリギリだったんだけど、18番ホールでとても良い『アップアンドダウン』を決めることができ、辛うじてスコアを「74」にしたんだ。だから予選を通過できるか大きなプレッシャーがあったけれど、自分のスイングにあることを見つけた。それは僕たちゴルファーが、常に探しているけどなかなか見つからないものなんだ」と、34歳になるホーイは言った。

「僕はその後、ほとんどフェアウェイを外すことも、グリーンを外すこともなかった。そして2日目を5アンダー、3日と4日を共に7アンダーで回ることができた。僕は勢いに乗れたので、その後はこの勢いを継続しようと努めただけなのさ」。

「初日のあと、僕はコーチと良い会話ができた。彼は僕に“イライラしてはダメだ”と言った。だから僕はリラックスして、結果を気にせずプレーすることを心掛けたんだ。そのことがとても良い結果をもたらしてくれたんだ」。

現在の調子について、ホーイは付け加えた。「僕はこの大会に備えて、ずっとドバイで練習をしてきたんだけど、ここのところとても良い感じでボールが打てているんだ。まだそれがスコアに結びついていないから、少しだけイライラするけれど、とても良くフェアウェイやグリーンを捕らえることができている。本番ではうまくスコアに繋げなくてはね」。

1971年に始まったこの大会は、2010年から欧州ツアーに加わり、今年で通算40回目の節目を迎える。そもそもは、モロッコにゴルフを普及させることを主眼に、今は亡き元国王のハッサン二世によって開催された大会だ。

近年、モハメド6世やモーレイ・ラチッド妃らは、モロッコのロイヤルファミリーにより開催されている今大会への強力なサポートを継続的に行っている。

この大会には、先週の「メイバンク・マレーシアオープン」で2位となったエドアルド・モリナリ(イタリア)、彼の兄弟であるフランチェスコ・モリナリ、2010年の覇者ライス・デービス(ウェールズ)、そして2011年の覇者であるデビッド・ホージー(イングランド)らが参戦する。

2013年 ハッサンII ゴルフトロフィー