2013年 WGC アクセンチュアマッチプレー選手権

I.ポールターが持ち味を発揮して準決勝に進出

2013/02/24 20:43

この日46歳の誕生日を迎えたスティーブ・ストリッカー(米国)は、「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」でイアン・ポールター(イングランド)から誕生日のプレゼントを贈られることはなかった。ストリッカーを破ったポールターは、準決勝へ駒を進めたのだ。

大会4日目、霜による45分の遅延の後、2010年大会の覇者ポールターはティム・クラーク(南アフリカ)に勝利し、その後、ストリッカーを破った。ライダーカップのヒーローは、第3ラウンドで南アフリカのクラークを5&3で撃破。大会は順調に日程を消化し、荒天による水曜のロスタイムを挽回している。

ストリッカーは第3ラウンドの最終ホールで30フィートのパット決め、スコット・ピアシー(米国)に勝利した時の勢いそのまま継続するかに思われた。しかしポールターはその上を行くショートゲームを披露したのだ。

ストリッカーは、2008年のライダーカップのシングルスマッチで敗れたポールターを相手に、幸先よく1番でバーディを決めたもの、続く2番(パー5)をパーとしてしまう。一方のポールターは確実にバーディ。さらにポールターは続く3番(パー3)で、ほとんど直角に曲がるかのように見える40フィートのラインを読み切り、見事にこのホールを取った。

「あのパットは、まず左から右へ、そして右から左へ再び曲がって、上りのてっぺんで少しスローダウンして、そこから左に曲がりながら下っていく。最後はそこから少し右に曲がってカップインしたんだ。本当に良いパットだったね」と、彼は振り返った。「スティーブは、僕のあのパットの直後から調子を上げてきたように見えたね。でも僕が入れて、彼が外して、という流れの中で、僕がリードを奪う展開になったんだ」。

2人の素晴らしい技術がぶつかり合ったのは4番ホール。両者はグリーンを外したが、そこからパーセーブする技術の高さを見せつけた。まずポールターが、ピンそば2フィートにつけるバンカーショットを見せると、スティッカーは10フィートのパットを見事に決め、その差を1アップのままに保った。

しかしポールターは6番(パー3)で素晴らしいチップインバーディを奪い2アップとすると、その後も8番でバーディを奪い、スティッカーとの差を3アップとした。12番(パー3)でも25フィートのバーディパットを決め更にリードを広げたポールター。彼はこの時点で3つのパー3ホール全てでバーディを決めたこととなった。そして最後のパー3となる16番ホールは無難にパーでまとめ、勝利を確実なものとした。

「スティーブは、いつも倒すのが大変な強敵だよ。彼は今日もとても良いゴルフをしていたからね」と、ポールターは激戦を振り返った。「スティーブの武器は何と言ってもパット。実際に彼は名手として名高いからね。とても堅実で安定したゴルファーでかつ、信じられないくらいパットが上手なんだ」。

「僕は今日、自分のゴルフをしっかしやることでスティーブと互角に戦えると考えていたんだ」。ポールターの次の対戦相手は、昨年の覇者ハンター・メイハン(米国)だ。メイハンは午前中にマーティン・カイマー(ドイツ)を5&4で破った。そしてUSオープン・チャンピオンの覇者であるウェブ・シンプソンを最終ホールで退け僅差の勝負をものにしている。

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