「ポルシェヨーロピアンオープン」で知っておくべき5つのポイント
DPワールドツアーが今季初めてドイツを訪れる今週は、グリーンイーグルGCで2022年「ポルシェヨーロピアンオープン」が開催される。同大会で知っておくべき5つのポイントは次の通り。
アーミテージが再び初優勝の地へ
昨季ツアーで屈指の人気優勝者となったイングランドのマーカス・アーミテージが、ハンブルクでタイトル防衛に臨む。
前年大会、アーミテージは首位と4打差で最終日をスタートすると、見事「65」をマークし、通算8アンダーとしてホールアウト。後続の選手を待った。
そして、1打追う状況でパー5の18番のティに立ったマシュー・サウスゲートがウォーターハザードにつかまったことで、アーミテージはすこぶる感情的な初優勝を遂げることとなった。
「この間、練習ラウンドでプレーした際、これまでの人生でないほどボールを失くしたんだ」とアーミテージは述べ、「ポルシェヨーロピアンオープン王者としてこの場に立つことができて、とてもクールだね」と続けた。
「僕は感情的な男で、ここでは感情を抑えるのに苦労している。とにかく深呼吸して落ち着こうとし、電話を触らないようにしていた。それをすると荒れ狂いそうだったから」
「でも、婚約者や地元の皆について考え始めた。僕は20年前に母を亡くし、その日以来、こうして勝者となることを夢見てきたのだし、それは起こりそうにないと思った日々もあったけれど、僕はコツコツと頑張り続けたんだ」
この“弾丸男”が防衛に成功すれば、この大会はイングランド勢による5連覇達成となる。
キャプテンが街にやって来た
ヘンリック・ステンソンが3月に「ライダーカップ」のキャプテンに任命されて以降、DPワールドツアーのレギュラー大会でティアップするのは今大会が初めてとなる。
ステンソンはこの大会を制覇した3人目のスウェーデン人選手となるべく、今大会に臨むわけだが、一方で2023年に代表入りするポテンシャルを秘めた選手たちに目線を向け続けることになる。
トミー・フリートウッドは直近2回の「ライダーカップ」で代表メンバーに入っており、トービヨン・オルセンは勝利した2018年大会でプレーしている。
最近の優勝者であるビクトル・ペレスとアドリ・アーナスは、隔年開催の大会でのデビューを目指して、キャプテンを魅了するべく今大会に出場する。
結末を迎える「全米オープン」予選会シリーズ
今大会は、全4戦で行われる「全米オープン」予選会シリーズの最終戦となる。
同シリーズは「ベットフレッドブリティッシュマスターズ」を皮切りに、「ソウダルオープン」、そして「ダッチオープン」と続いてきた。
そして今度の日曜の午後、4大会の獲得ポイントで上位10人に入った選手たちに、ブルックラインのザ・カントリークラブでのフィールド入りが確約される。
目下、地元ドイツのマルセル・シュナイダーが同ポイントランクで10位につけており、今週も好成績を残すことができれば、2度目のメジャー進出を果たすことになる。
「The G4D」再び
今週は障害者ゴルファーの世界トップ10がグリーンイーグルのフェアウェイに降り立ち、今季G4Dツアーの第2戦である「G4D@ポルシェヨーロピアンオープン」が開催される(G4DとはGolf For Disabled=障害者ゴルフの略)。
今大会には「G4D@ベットフレッドブリティッシュマスターズ」の勝者であるキップ・ポパート、さらには世界ナンバーワンのブレンダン・ロウラーがフィールドに名を連ねている。
今季は全7戦が開催され、「G4D@DPワールドツアー選手権ドバイ」で終幕を迎えることになる。
「僕らはツアープロの環境に身を置いており、多くのカメラやグランドスタンドに囲まれています」と、ポパートは今大会前に述べた。「これは、この競技を発展させ、我々障害者ゴルファーに何ができるのかを見せる上で、本当に素晴らしい方法です」
リーダーはポルシェで先導
今週はリーダーズ・カーが催され、各ラウンドを終えた時点のリーダーには、ハンブルクに拠点を置くデザイナー、フレミング・ピンクのデザインによるステッカーが施されたポルシェ「タイカン スポーツツーリスモ」を宿舎まで運転して帰る機会が与えられる。デザインは難関ポルシェノルドコースの18番ホールをイメージしており、絵柄には最終ホールのトリプルバンカーが盛り込まれている。
昨年大会では、トーマス・デトリーとアーミテージが各ラウンドの単独リーダーとしてこの光栄に浴しているが、果たしてこの日曜は、誰が助手席にトロフィーを乗せてこのポルシェで走り去ることになるのか?