「ベットフレッド英国マスターズ」で知っておくべき5つのこと
DPワールドツアーは、今週の「ベットフレッド英国マスターズ」で2022年シーズンに入って、初めて英国の地を踏むことになる。同大会について知っておくべき5つの事柄は次の通り。
ホスト役は引き続きウィレット
44回目の開催となる今大会では、2年連続でダニー・ウィレットが大会ホストを務めることになり、開催コースも2年連続で、欧州ゴルフの歴史が染み付いたザ・ベルフライのコースとなる。
英国人選手として20年ぶりにグリーンジャケットに袖を通した2016年「マスターズ」王者は、昨年、大会ホストを果たしたことで、英国ゴルフ界で最も著名なエリートグループの仲間入りを果たした。
大会がDPワールドツアーのスケジュールに組み込まれた2015年以降、ウォバーン(2015年)ではイアン・ポールターが、ザ・グローブ(2016年)ではルーク・ドナルドが、クローズハウス(2017年と2020年)ではリー・ウェストウッドが、ウォルトンヒース(2018年)ではジャスティン・ローズが、そしてヒルサイド(2019年)ではトミー・フリートウッドが、それぞれ栄えある大会ホストを務めてきた。
「大会ホストを務める2度目の機会を得たことを光栄に思います」と、昨季同大会で11位に入り、その後、スコットランドで開催された2021年の「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」を制覇したウィレットは述べた。
DPワールドツアー8勝のウィレットは米PGAツアーでの連戦を経て英国へと帰国することとなり、今年はこれまでオーガスタ・ナショナルでの12位がベストパフォーマンスとなっている。
英国における前立腺がんへの支援
大会ホストにして34歳のウィレットは、2022年大会の公式チャリティ団体として、再び前立腺がんUK(英国における前立腺がん克服の慈善団体)を指定。昨年計上した2万5000ポンド(約406万円)の寄付金を上回るため、自身の役割を果たすこと目指す。
今年も冠スポンサーのベットフレッドは、大会期間中、長年前立腺がんUKを支援しているウィレットがバーディを奪う度に1000ポンド(約16万円)、イーグルを奪う度に2000ポンド(約32万円)を寄付するほか、14番でプロ選手が達成した最初のホールインワンに対して50000ポンド(約812万円)の寄付を行う。
また、英国を拠点とするこの慈善団体はロングパットやチッピングチャレンジといったチャリティイベントを通じて、寄付を募ることになる。
前立腺がんは男性では最も一般的ながんであり、8人に1人が罹患している。50歳以上の男性で、黒人男性及び家族に罹患歴のある男性は、更にリスクが高くなると言われている。
ツアー出場500戦目で防衛に臨むブランド
1度で上手くいかなければ何度でもやれ。この良く知られたことわざは、昨年この大会でツアー出場478試合目にして、劇的なDPワールドツアー初優勝を遂げたリチャード・ブランドにこそ、ふさわしい。
また、48歳101日だった彼は、プレーオフにて24歳年下のグイド・ミグリオッティ(イタリア)を下したことで、ツアー史上最年長での初優勝を果たしたのである。
この重大な勝利を挙げて以降、ブランドはすぐれたパフォーマンスを連続的に発揮し、1月には「Slync.ioドバイデザートクラシック」でプレーオフの末、ノルウェーのビクトル・ホブランに敗れるも2位に入り、WGCデビューとなった3月「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」ではベスト16に進出した。その後、世界ランキングで自身初のトップ50入りを果たした。
また、今週のブランドによるタイトル防衛は、2002年にツアーデビューを飾った彼にとって、DPワールドツアー500戦目と大きな節目を迎える。
全米オープン地区予選シリーズ
今年のメジャー「全米オープン」(6月16日~19日)では、10の出場枠がDPワールドツアー4大会で構成される2022年欧州予選会シリーズに割り当てられている。同シリーズは今大会で開幕する。
今週の大会、「ソウダルオープン」(5月12日~15日)、「ダッチオープン」(5月26日~29日)、そして「ポルシェヨーロピアンオープン」(6月2日~5日)のDPワールドツアーランキングポイント合計のトップ10に入った選手がメジャーのフィールド入りが約束される。
以前は「全米オープン」の欧州最終予選会は36ホールで行われていたが、このところは3年連続して現在の欧州予選会シリーズの形式で行われている。
ザ・ベルフライに再びファンが
2022年DPワールドツアーで英国開催9大会の初戦にあたる今大会。今回で「英国マスターズ」6度目の開催となるザ・ベルフライは多くのゴルフファンを迎え入れる。
同大会は過去3回にわたり、新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客での開催だったが、今大会はギャラリーが戻ってくることにより、その重要性がさらに増すことになる。
「昨年、大会ホストの任に当たったことで、多くを学びましたし、地元ファンの為に良好な大会を開催する上で、自分の役割を果たすことを楽しみにしています」と、大会ホストのウィレットは述べた。
ザ・ベルフライでは「ライダーカップ」が4回開催されており、欧州連合チームとなって初めて米国代表に勝利した1985年大会、さらには89年大会、93年大会、そして同コースにおける直近の2002年大会が含まれる。