欧州男子ツアー

ポール・ローリーがヨーロピアンツアーグループの理事に就任

2022/01/10 16:50
ポール・ローリー※写真は2020年「ASIスコットランドオープン」(Ross Parker/SNS Group via Getty Images)

1999年「全英オープン」王者でヨーロピアンツアー8勝を誇るポール・ローリーが、ヨーロピアンツアーグループの理事に就任、非常勤取締役に任命された。

元日に53歳を迎えたスコットランド人選手は、1992年から2020年の28年間に及ぶメインツアーで存在感を示し、近年はレジェンドツアーへ活躍の場を移している。豊富な経験を生かし、理事会に重要な視点をもたらすことになる。

2007年から2010年、そして2015年から2017年と、2期にわたりツアーの大会委員を務めたローリーは、2015年から2017年の3年間では、ヨーロピアンツアーで開催された「ポール・ローリーマッチプレー」の大会プロモーターとして、ツアーの発展に寄与している。同大会は、最初の2年間はスコットランドで開催され、3年目はドイツに開催地を移した。さらに、ローリーのマネージメント会社であるファイブスタースポーツエージェンシーは、5月に開催されるヨーロピアンチャレンジツアー「ファームフーズスコットチャレンジ」のプロモーターを務めることになっている。

また、2000年にMBE、そして2013年にOBE(ともに大英帝国勲章)の栄誉を授かったローリーはこれまで、ツアー外でも自国における様々なレベルのゴルフの発展に貢献しており、ホームタウンのアバディーンで2012年に開場したポール・ローリーゴルフセンター、そして2001年に立ち上げた自身の財団を通じ、何千という子供たちに手ほどきをしてきた。

これ以外にも、将来、チャレンジツアー、DPワールドツアー、そしてレディースヨーロピアンツアーを目指す男女プロ選手たちの育成ツアーであるタータンプロツアーを運営している。

今回の任命についてローリーは、「ヨーロピアンツアーグループ理事会のメンバーになることをうれしく、光栄に思います。過去30年にわたり多くの大会でプレーし、コース外でも様々な事業に携わってきた経験を生かし、理事会が現在の素晴らしい業績を継続できるよう助けていければと思います」と述べた。

デビッド・ウィリアムズ理事長は、「ポールをヨーロピアンツアーグループの理事に迎えることを喜ばしく思います。彼のツアーにおけるロープ内外での幅広い経験は、我々にとってかけがえのないものです」と述べた。

「我々の現在の理事会は、経験豊富なビジネスリーダー、そして尊敬されるプロゴルファーという素晴らしいバランスで構成されており、ビジネスマンとしての博識だけでなく、我々にとって最も貴重なメンバーの一人であるポールを迎え入れられるのは、非常に幸運なことです」

理事会は最高の企業統治を実践するため、任期を順守する輪番制となっており、ポールは退任する北アイルランドのデビッド・ジョーンズとイングランドのDJ.ラッセルと入れ替わりで理事に就任することになる。

【ポール・ローリー のキャリアハイライト】

*1991年にQスクールから昇格し、ヨーロピアンツアーでは28年連続でプレー。

*キャリアのハイライトは、1999年にカーヌスティで開催された「全英オープン」制覇。それまで「全英オープン」では最終日に10打差を逆転して勝利した選手はいなかったが、ローリーは最終的に4ホールのプレーオフでフランスのジャン・バンデベルデと米国のジャスティン・レナードを下し、これを達成した。

*ヨーロピアンツアーでは8勝を挙げており、これには2001年に母国スコットランドのセントアンドリュースで挙げた「ダンヒルリンクス選手権」での優勝が含まれる。当時、彼と組んだアマチュアのパートナーは、現ヨーロピアンツアーグループ理事のマーティン・ギルバートだった。

*2001年「ダンヒルリンクス選手権」(オールドコース)の最終ホールで12mのバーディパットをカップイン。その後、このパットは同年のショット・オブ・ザ・イヤーに選出された。

*欧州代表として、2度「ライダーカップ」に出場(米国ブルックリン開催の1999年大会と米国メダイナ開催の2012年大会)。

*欧州代表が最終日に大逆転を遂げた「メダイナの奇跡」では、シングルス5番手として、その前週に米PGAツアーでフェデックスカップを制覇したブラント・スネデカーと対戦し、5&3の圧勝でチームに重要なポイントをもたらした。

*バルハラで開催された2016年「ライダーカップ」では、ダレン・クラーク率いるチームの副キャプテンを務めた。