「イタリアオープン」について知っておくべき5つのこと
ヨーロピアンツアーは一路マルコシモーネG&CCへと向かい、今週は「DSオートモビルズ」が冠スポンサーの「イタリアオープン」が開催される。同大会について知っておくべき5つの事柄は次の通り。
開催コース
マルコシモーネG&CCで「イタリアオープン」が開催されるのは、エドゥアルド・ロメロが優勝した1994年大会以来のこととなる。
ローマ郊外に位置するこのコースでは、2023年「ライダーカップ」開催へ向け、近年何度か大規模なコース改修が行われてきた。改修はリスクと報酬の機会を大幅に増やすとともに、この田園地帯特有の地形を生かす狙いがあった。
ヨーロピアンゴルフデザインとトム・ファジオ2世の共同作業で行われたマルコシモーネG&CCの再設計は、2018年8月に始まり、最初に改修を終えたバックナインが2020年10月に再び開場し、その後、2021年3月に全18ホールが再オープンした。
マクゴーワンの防衛戦
今週はロス・マクゴーワンが大会連覇を期して臨む。ただ、彼が勝利した前回大会の舞台はチェルボGCだった。
2020年大会では、見事なフィニッシュを見せたマクゴーワンが、実に11年ぶりとなるヨーロピアンツアー制覇を遂げた。16番でバンカーからホールアウトすると、18番では6.6mのバーディパットを沈め、ローリー・キャンターとニコラス・コルサーツに1打差をつけて優勝を果たした。
新たな開催コースとなるものの、前週の4位タイを経て意気揚々とイタリアへやってくるマクゴーワン。チェルボGCで勝ち取った思い出深いタイトルの防衛に満を持して臨むことになる。
Emotional and honest.
— DP World Tour (@DPWorldTour) 2020年10月25日
We hear from our champion @RossMcGowan.#ItalianOpen pic.twitter.com/qCNbLTXlZE
「ライダーカップ」選考
「ライダーカップ」欧州代表チームの選考期間は、ウェントワースで開催される「BMW PGA選手権」が結末を迎える9月12日の日曜日に終了する。
現時点では、トミー・フリートウッド、ジョン・ラーム、ティレル・ハットン、そしてロリー・マキロイがヨーロピアンポイントリストで選出圏内に入っており、ワールドポイントリストでは、ビクトル・ホブラン、リー・ウェストウッド、マシュー・フィッツパトリック、シェーン・ローリー、そしてポール・ケーシーが選出圏内につけている。
現在、ヨーロピアンポイントリストもワールドポイントリストもポイントが倍付けとなっているため、多くの選手たちに、ウィスリングストレーツにてパドレイグ・ハリントン率いるチームでプレーするチャンスは残されている。
スター揃いのフィールド
今週は、2018年「全英オープン」王者のフランチェスコ・モリナリが、「ライダーカップ」で“モリウッド”と呼ばれたコンビを組んだ際のパートナーであるトミー・フリートウッドとマルコシモーネのフェアウェイを闊歩することで、親密な友情を甦らせることになる。
この2人は「ル・ゴルフナショナル」で開催された前回の「ライダーカップ」で、4戦4勝の負けなしでチームに4ポイントをもたらすと、モリナリは日曜に行われたシングルスでもフィル・ミケルソンに勝利し、1大会で5ポイントを挙げる大車輪の活躍を見せた。
ヨーロピアンツアー11勝のヘンリック・ステンソンは、直近2大会で連続してトップ5入りするなど調子を上げており、今週は3週連続の大会出場となる。
一方、前週の「オメガヨーロピアンマスターズ」で2位に入った2019年の「イタリアオープン」王者であるベルント・ヴィースベルガーは、「ライダーカップ」代表チーム入りへ、勢いを加速させるべく今大会に臨む。
ハットトリックに挑むモリナリ
大会2勝のフランチェスコ・モリナリは、今週優勝すると、「イタリアオープン」で3勝以上挙げた3人目の選手となる。
2006年にアンダース・ハンセンとジャーモ・サンデリンに4打差をつけて大会初優勝を果たしたモリナリ。その10年後の2016年には、同年の「マスターズ」王者であるダニー・ウィレットに1打差で競り勝って再びトロフィーを手にした。
復調を期すモリナリは、前週の「オメガヨーロピアンマスターズ」の最終ラウンドで「69」をマークして弾みをつけた。なお、モリナリは2018年大会でトービヨン・オルセンに競り負け、2位だった。