カンピージョがプレーオフを制しカタールで戴冠
33歳のホルヘ・カンピージョがプレーオフでデビッド・ドライスデールを退けて2020年「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」を制覇し、ヨーロピアンツアー2勝目を挙げた。
スペインのカンピージョは残り2ホールの時点で2打差の首位に立っていたが、17番のダブルボギーで通算13アンダーにスコアを落とし、勝負は2週連続でプレーオフへともつれ込んだ。
カンピージョは18番で行われたプレーオフ1ホール目でティショットをバンカーに入れるも、7.5mのバーディパットをねじ込むと、ドライスデールも1.8mを沈めて応戦した。
プレーオフ2ホール目ではカンピージョが6mのバーディパットを決めたのに対し、ドライスデールはさらに近距離からバーディを奪い、ともに拳をぶつけて健闘をたたえ合い、再びティイングエリアへと取って返した。
プレーオフ3ホール目と4ホール目は両者ともにパーとして引き分けるなか、ドーハの日は暮れ始めた。
勝負はカンピージョが6mのバーディパットを沈めたのに対し、ドライスデールが同様の距離のパットを外したプレーオフ5ホール目で決し、カンピージョはツアー出場250回目の大会でツアー2勝目を果たした。
プレーオフに1打及ばない3位タイには、16番と17番で連続ボギーをたたいたデンマークのジェフ・ウィンザー、スウェーデンのニコラス・レムケ、そしてフィンランドのカル・サモーアが入った。
「ハッサンIIトロフィー」でのヨーロピアンツアー初優勝まで229大会を必要としたカンピージョだったが、これで2季連続でツアー制覇を遂げた選手となった。
「今はプレーオフでの自分のプレーぶりを誇りに思っている」とカンピージョ。「僕はほとんどショットをミスしなかったし、いくつかパットを決めることができた」
「ラウンド中盤もいくつか良いショットを打っていたけれど、我慢が必要だった。厳しく挑まなければならなかった。自分がパットを決められるのはわかっていた。タフな勝利だったけれど、たぐり寄せることができてうれしいよ」
「パー4の18番は素晴らしいホールだね。タフなホールだ。デビッドはホールを目がけ、いくつか良いショットを打っていたので、僕はいくつかパットを決める必要があった。6回プレーした18番で3バーディを奪って勝ったのだから、これは誇れることだね」
ドライスデールは、これでヨーロピアンツアーでは498大会連続して無勝利となり、4度目の2位となった。
この日、出だしの1番ではウィンザーがピンそば3mにつけたのに対し、カンピージョがボギーをたたいたことで、一気に2打差が動く幕開けとなった。
首位で出たカンピージョはパー5の2番でバーディを奪って順位を首位タイに戻すと、4番ではドライスデールが見事なバンカーショットでパーをセーブした。
44歳のドライスデールは続く5番で3mのバーディパットを沈めたのに対し、ウィンザーが1.8mのバーディチャンスを決めそこなったことで、首位は三つどもえとなった。
ウィンザーは7番でも2打目をピンそばにつけると、このバーディパットは沈めて単独首位に抜け出した。
その後、カンピージョが10番でタップイン圏内につけたのに対し、ウィンザーが12番でバンカーからのパーセーブに失敗したことで、カンピージョが入れ替わりで単独首位に立った。
カンピージョはパー5の13番で寄せワンのバーディを奪い、リードを2打差に広げると、トラブルに陥った16番ではボギーをたたきながらも、ウィンザーがグリーン外から3パットしたことで2打差のリードを維持した。
ドライスデールは8番で短いパットを外して通算13アンダーにスコアを落とすと、14番では2.4mのバーディパットを沈めるも、寄せワンに失敗した15番では再びスコアを落とした。
しかし、カンピージョがティショットを大きく曲げ、3パットを喫した17番をダブルボギーとしたことで、ドライスデールは首位タイに浮上した。
ウィンザーも3パットした17番でスコアを落とすと、カンピージョとドライスデールは最終ホールをパーとしてプレーオフのドラマをお膳立てした。
レムケは2、4、5、6、8、11、13番、そして14番でバーディを奪ってリーダーボードを駆け上がるも、終盤に2つボギーをたたいてこの日のスコアを「65」とした。一方、サモーアは9番と11番で長いバーディパットを沈めるなど、4バーディ、2ボギーの「69」をマークした。
通算11アンダーの6位タイにはスウェーデンのアレクサンダー・ビョークが入り、その1打後方の7位タイには同じくスウェーデンのマーカス・キンハルト、イタリアのニノ・ベルタシオ、南アフリカのジョージ・クッツェー、スペインのパブロ・ララサバル、そしてイングランドのクリス・ペイズリーが入った。