タイの英雄、タワン・ウィラチャンが首位浮上
現地時間13日、4年連続開催となったYeangderトーナメントプレーヤーズ選手権(賞金総額50万ドル)2日目が行われ、タイの英雄、タワン・ウィラチャンがショートゲームを武器に5アンダー「67」をマークし首位に立った。
昨季賞金王のウィラチャンは、アイアンショットこそ精彩を欠いたがグリーン周りのアプローチが好調。林口インターナショナルG&CCを舞台に、「68」を記録した下部ツアー出身のシュウ・モンナン(台湾)、風邪にも関わらず「69」で回ったチラフ・クマール(インド)に1打差をつける通算8アンダーでリーダーボードのトップに躍り出た。
昨季のアジアンツアーQスクールをトップで通過したチャン・キム(米国)が「68」を記録し通算6アンダー。豪州のティム・スチュワートがさらに1打差で追う展開となっている。
2010年にこの大会を制しているツアー通算15勝のウィラチャン(46歳)は、出だしで約3メートルのイーグルパットを決めると、その後も同組で回り「75」を叩いたジョナサン・ムーア(米国)も惚れ惚れする完璧なショートゲームを披露。「パーオンは4つしかなかったけどチッピングとパッティングに救われた。ジョナサンは、10万ドルの(価値がある)ショートゲームのレッスンを受けたと言ってくれたよ」と笑った。
さらに「しばらく雨が降っていないので、グリーンが硬かった。他の選手は苦戦していたみたいだけど、僕はこのコースが好き。アイアンショットが思い通りにならないので、まだ優勝するチャンスは十分とは言えないけどね」とコメント。11番では19ヤードのチップインバーディを決めるなど、グリーン回りの小技でスコアメイクした。
また初日から風邪に苦しんでいるクマールは、ツアー初勝利を目指し「69」でラウンド。昨季は足首の故障に泣いたが、調子を取り戻したようだ。2011年のインド・オープンで2位に入り脚光を浴びたが「この調子が続くと良いね。今日は練習する気力がないので休むよ。足首の調子も良いので、このまま痛みが出ないことを祈っている」と話した。
一方、地元ファンの声援を背にプレーしたシュウは、1イーグル、4バーディ、2ボギーの「68」をマーク。スリムな39歳は、昨年の賞金ランクで2位につけ獲得したシード権の確保を目指し優勝、あるいは上位フィニッシュを狙っており、「アジアツアーでプレーするという重圧を感じ始めているよ。ここでプレーするプレーヤーたちはレベルが高い。今季は好不調の波があるけど、賞金ランクの60位以内でフィニッシュできると良いね」と語った。
そして、ツアールーキーで韓国系アメリカ人のキムは、15番で約4.5メートル、17番では約6メートルのパーパットを決めただけでなく、ノーボギーのプレーを披露。「チッピングでミスしたけど、パーセーブできた。調子も良いから残り2日間が楽しみ」と前向きなコメントを残した。
ディフェンディング・チャンピオンのガガンジート・ブラーは「69」で回り9位タイ。10月14日まで賞金ランクのトップ2に止まれば、10月に中国で開催されるWGC-HSBCチャンピオンズに出場できる。
なお今大会は、通算4オーバー148までの合計77選手が決勝ラウンドに進出した。