22歳下の相棒をリード 最年長・谷原秀人の影響力
◇日本VSタイ(ツアー外競技)◇アマタフレンドシップカップ 2日目(22日)◇アマタスプリングスCC(タイ)
アマチュアを含めた男女12人がチームを組むタイとの親善試合で、40歳の谷原秀人が最年長としてチームを引っ張っている。この2日間は午後のフォアボール(それぞれのボールで回り良い方のスコアを採用)のみ出場。初日は19歳の畑岡奈紗とのペアで敗れたが、2日目は18歳のアマチュア吉田優利(麗澤高3年)をリードして5&3で完勝した。
2日目はプラヤド・マークセンと、15歳でアマチュアのアタヤ・ティティクルと対戦。谷原、吉田ともに1番から2ホール連続でバーディを奪った。「早く終わらすぞ」。序盤に主導権を握ると、谷原は22歳下の“相棒”に声をかけた。
吉田がパットを打つ際は、後ろから一緒にラインを読むなどサポート。「イメージだけですよ。でもそれで全部入っているから、入れられる方がすごいよね」。開幕前には練習ラウンドをともにし、アプローチを教えた。畑岡らにもショートゲームのアドバイスを求められたという。「引っ張るのは、年的にね。娘みたいな年齢だから…。彼女(吉田)はオーガスタでプレーする可能性もあるみたい。ちょっとでもプラスになることが、伝われば良いかなと思う」。
男子ツアーでも面倒見のよい兄貴分として慕われ、いまも後輩からの信頼は厚い。小平智も、良き手本にするひとりだ。11月の「ワールドカップ」に谷原と出場した小平は、「谷さんには色々してもらった。ボクも後輩たちにしっかり振る舞いたい」と、メンバーから外れた初日の午後もコースに出ると、猛暑の中でプレーする日本選手たちに氷のうを渡して鼓舞した。
2014年まで行われた欧州VSアジアの対抗戦「ザ・ロイヤルトロフィ」で、アマタスプリングスCCは何度もプレーした経験がある。当時は難しく感じたコースは、欧州ツアーを主戦場にするいま、「昔は色々感じたけど、いまは(難しいコースが)山ほどあるよ」と、笑って過ごせるようになった。4ポイント差を追う最終日。シングルス12マッチに向け「まだ何があるかわからない差。みんな気合が入ってくると思う」と気持ちを高めた。(タイ・チョンブリ/林洋平)