アコーディアゴルフ、1500億円で買収へ 大株主・村上氏側も賛同
2016/11/29 18:06
ゴルフ場運営大手のアコーディア・ゴルフは29日、投資ファンド「MBKパートナーズ」によるTOB(株式公開買い付け)に賛同し、株式を非上場化すると発表した。MBKは関連会社を通じてアコーディアの全株式を取得し、完全子会社化を目指す。株主配当などの負担を減らし、資金をゴルフ場の新たな取得や既存コースの改修に用いる狙いがある。
TOB期間は11月30日~来年1月18日で、買い付け価格は1株1210円(29日終値は1035円)。買収総額は株式と負債を合わせて約1500億円で、完了すればアコーディア株は上場廃止となる。
同株は、モノ言う株主として知られた旧村上ファンド代表の村上世彰氏と関係の深い投資会社「レノ」や、村上氏の長女・野村絢氏らが発行済み総数の22.77%を所有する大株主だが、TOBに応じる意向を示しているという。
アコーディアの田代祐子社長は「日本のゴルフ業界でさらに発展していくため、コースクオリティや快適なプレー環境などハード面、ソフト面双方での質の追求が欠かせない。ゴルファーに選ばれる会社を目指し、新規ゴルファーの創出にも貢献したい」としている。
ゴルフ場運営会社をめぐっては、PGMホールディングスが昨年8月、パチンコ・パチスロ機大手「平和」の完全子会社となり、上場を廃止した。
MBKは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンやコメダ珈琲の経営を再建した。