第102回「全米アマチュア選手権」決勝
全米中のトップアマチュアたち312人の中から、ストロークプレーの予選を突破した64名が、水曜日からのマッチプレーをオークランドヒルズで戦ってきた、第102回「全米アマチュア選手権」。日曜日、ついに決勝2名の対決となった。優勝者には全米アマの称号のほかに、「マスターズ」、「全米オープン」、そして「全英オープン」への参戦権が与えられる。
最終36ホールの対決は、長きに渡るライバルで友人のリッキー・バーンズvsハンター・メイハンの顔合わせ。以前2000年にも大きなアマチュア大会で優勝争いをしたこの2人。そのときはメイハンが優勝している。しかし、今回はバーンズに軍配があがった。午前中の18ホール終了時点で2アップとリードしたバーンズは、その後の安定したプレーを維持。一方のメイハンは23ホール目で3メートル弱のパーパットをはずし、ついに3ダウン、後がない状態に。
しかし、この連戦で多くのライバルたちを蹴散らせてきたメイハンのパットが30ホール目で蘇る。上って下るS字にうねった22メートルのイーグルパットを読みきり、ガッツポーズ。残り6ホールで2ダウンと望みをつないだ。しかし31ホール目、バーンズにバーディを奪われ、3アップに戻されてしまう。それでも最後まで意地を見せたメイハンは、34ホール目でも8メートルのバーディパットを執念で沈めて、残り2ホールにチャンスをつなごうとした。
そして35ホール目、どうしてもバーディチャンスにつけたかったメイハンのティショットはグリーンオンするも傾斜に負けてピンから遠のく。一方のバーンズはグリーン奥のエッジ際に打ってしまったが、ナイスアプローチであわやカップイン。勝負は35ホール目でついてしまった。
スティーブ・バーンズ
「夢のようです。僕はこのタイトルのためにゴルフをしてきたといっても過言ではありませんからね。学生生活もゴルフのアマチュア選手としての生活が中心だし。毎年新学期が始まる前のこの夏の大イベントを中心に僕のゴルフ人生は回っているくらいだ。やっと憧れていたタイトルを手に入れた。まだ実感はないけど、来年の4月はディフェンディング・チャンピオンのタイガーと一緒にオーガスタでプレーできる。きっと緊張するだろうけど、彼からいっぱい学びたい。彼が世界のナンバー1プレーヤーなんだから、その凄さを実感して、自分のゴルフがどこまで通用して、また何が足りていないのかしっかり学んできたいです。」