松山英樹、池ポチャ2発も我慢の10位発進/アジアパシフィックアマチュア選手権初日
優勝者に来年度の「マスターズ」出場権が付与される「アジアパシフィックアマチュア選手権」が1日(木)、タイのアマタスプリングCCで開幕。大会3連覇を狙う松山英樹は3バーディ、2ボギーの「71」で回り1アンダーの10位タイ、首位のグァン・ティンラン(中国)とは5打差でスタートした。
3度目のマスターズ出場を目指し、午前8時にインコースから第1ラウンドを開始した松山は序盤、快調な滑り出しを見せた。前半11番(パー5)でグリーン手前の深いラフから3打目のアプローチをピンそば1メートルにつけてバーディを先行。さらに15番でも3オン1パットと、パー5でバーディを重ねた。
しかし中盤、同コースの名物ホール、浮島グリーンの17番(パー3)で痛恨の一打。8番アイアンでのティショットを左に引っかけ、巨大な池に落としてしまう。4メートルのボギーパットは沈めたが、後半アウトの2番(パー5)で第2打をまたしても左の池へ。ここもボギーとしてイーブンへとスコアは逆戻り。4番でも2メートルのバーディチャンスを逃すなど、精彩を欠いた。
それでも7番(パー5)をバーディとして再びアンダーパーに。最終9番ではグリーン奥からの第3打が寄らず、4メートルのパーパットを残すピンチを迎えたが、このフックラインをなんとかねじ込んだ。「ファーストラウンドとしてはミスが多すぎたけれど、良い位置で上がれてよかった。3連覇のプレッシャーもある中で、このスコアは良かったと思う」と、安堵感たっぷりの表情でホールアウトした。
ラウンド後にはディフェンディングチャンピオンとして公式会見に出席。昨年大会を終えてから、国内ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」を制し、2度目のマスターズにも出場した1年を振り返り「プレッシャーの中で良い経験もしてきたが、その分、失敗もしてきた。それが交互に来ているから、大事なところで、いろんなことが発揮できている」と、海外メディアを前にして、手の中にある自信を語った。
そして、プロ転向時期について質問が飛ぶと「まずはこの試合に勝ってから今後のことは考える。卒業してからかもしれないし、(来年の)マスターズが終わってからかもしれない」と目の前の選択肢を口にしたが、まずは残り3日の戦いに集中。重圧の中での争いを制した先に、3度目のオーガスタでの戦いがある。(タイ・バンコク/桂川洋一)