石川遼はタイガー・ウッズを超えられるか?
2009/02/19 16:24
17歳にしてPGAツアーの舞台に足を踏み入れた石川遼。今週、初出場となる「ノーザントラストオープン」は、偶然にも1992年にタイガー・ウッズがアマチュアとしてPGAツアーデビューを果たした大会(当時はニッサン・ロサンゼルスオープン)と同じだ。
当時16歳だったタイガーは、初日「72」2日目「75」の5オーバーであえなく予選落ちを喫している。また、昨年PGAツアー初優勝を飾った今田竜二も、19歳のデビュー戦は「凄く緊張したし、優勝とか予選通過とかも考えられなかった」と、初日は「85」と散々だった。世界最年少でプロツアー優勝を飾った石川にとっても、世界最高峰のPGAツアーの壁は決して低いものではないだろう。
1996年のプロ転向の際に、「ハローワールド」と言って、ゴルフ界に残る肌の色による差別に真っ向から挑んだタイガーを彷彿とさせる、昨日の石川の「ハローアメリカ」会見だったが、タイガーがマイノリティの代表なら、石川はジュニア世代の代表だ。
「丸山(茂樹)さんが、ミルウォーキーで勝ったのをテレビのニュースで知って、僕ら日本のジュニアは勇気と目標を貰った。僕がPGAでプレーすることで、日本で練習しているみんなに夢を与えられるような成績を収めたい」という石川。「周りの友達よりちょっと早いだけ、みんなより一足先にここに来ただけで、将来は日本のみんなと一緒に戦いたい」と、自身の境遇に浮かれることなく語った。
NYタイムズ紙には、「ロックスターの容貌とゴルフスターのゲームを持つ17歳」と紹介されるなど、海外メディアの注目も高い。ディマルコの言葉を借りるまでもなく、「タイガーはタイガー、一人しか居ないから比較は出来ない」というが、期待は高まる一方だ。いよいよ石川が世界への扉を開く時が迫ってきた。