人生2度目の国際試合 日本アマ覇者の中野麟太朗「糧になっている」
◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 事前(25日)◇ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)◇7055yd(パー71)
ことし6月の「日本アマ」を制した中野麟太朗(なかの・りんたろう/早大2年)が、アジア太平洋地域のアマチュアNo.1を決める大会に初出場を果たす。“アマチュア日本一”の称号を得て、自分を取り囲む環境が変わったことはヒシヒシと感じているという。
「出られる試合が全部でかくて、去年の自分からは全然想像できなかった」。ことしは国内のレギュラーツアー5試合に出場し、2週前の「日本オープン」では予選も通過した。「アジアアマも出られると思ってなかったので、そういう経験が自分のゴルフの糧になっている実感もありますし、今回もどういうものを得られるかが本当に楽しみ」と期待した。
開幕前日のこの日はインコースを中心に練習ラウンドを行い、その後はドライビングレンジでショットの調整に励んだ。オーストラリアの気候には「想像していたよりも風が冷たい。こんなに寒いと思わなかった」と苦笑する。コースのあるメルボルンのこの日の最高気温は12度で、常時10m/s近い強風が吹き続けた。「水をこまめに飲んで乾燥を防がないと。体調も万全であしたを迎えたい」と話した。
当初は「何番で、どうやって打てば良いのか検討もつかなかった」というコースを攻略するべく、この日の練習ラウンドには地元出身で、当地で行われた14年大会でもキャディを務めた男性にバッグを預けた。ティショットの狙い所や、グリーンに乗せるポイントなど、熱心にアドバイスを仰ぎ、「キャディさんが全部教えてくれて、実際にそう打てた時だけピンに寄っていった。キャディさん様々でした」とスコアメークの鍵はつかめた。
国際試合は中学3年時、米国で行われた「世界ジュニア」以来2度目。久々の大舞台を前に19歳は「わくわくです。アジアのトップが来ているので、その中に自分が混じってプレーできるのが楽しみ」と胸を躍らせる。「キャディさんに色々聞けることは聞いて、調子的にも良かったので期待できそう。自分がちゃんとやれば(結果も)ついてくると思う」。世界との戦いが始まる。(オーストラリア・メルボルン/内山孝志朗)