雪山からストリートにバーでも アメリカ流Enjoy Golf/海外ゴルフ回顧録

2020/04/29 12:35
スキーやスノーボードで滑りながらゴルフ

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各国で大規模イベントが中止や延期に追い込まれた2020年。プロゴルフも例外ではなく、選手たちの熱戦を見られない期間が続いています。自粛ムードが漂うなかではありますが、再開のときが来ることを信じ、ゴルフカメラマンの厳選写真で世界のゴルフに思いを馳せます。(Shizuka Minami)

球を打って楽しければ“ゴルフ”

フラッグの間を通せばホールアウト

アメリカにはゴルフ場以外で楽しむゴルフがたくさんあります。馴染みのない人にとっては「これってゴルフ?」と疑問を持つでしょうが、参加者たちははしゃぎまくりです。まずは、スキーシーズンが終わる4月、毎年カリフォルニア州タホシティで行われるのが「雪山ゴルフ」です。

スキーやスノーボードで雪山を滑りながらクラブでテニスボールを打っていきます。スキー競技で使われるフラッグがカップの役割を果たし、フラッグの間を通せばホールアウトといったところです。

事故がないようにテニスボールを使って

世界ストリートゴルフ「World Urban Golf」発祥の地といわれているのがオレゴン州ポートランド。こちらはちょっと“お騒がせ”なイベントですね。街にイベントの許可を取ってないため、口コミで知り合いが集まるのですが、一般道で行うため警察に通報された過去もあるとか…。

人けのない道で球を打つ

基本的には人けの無い道がコースになり、器物破損がないようにテニスボールを使っています。1ホールだけの参加もOK。5~6ホールを終えた途中、みんなでビールを飲んだり、交流も。全部で13ホールのイベントでした。

仕事で使用する斧を使ってパター

真冬のウィスコンシン州ミルウォーキーは極寒のため、繁華街ですら閑散とします。そこで飲食店を盛り上げようと始まったのが、「バーのミニゴルフ」です。

15軒以上のバーにミニゴルフを設置し、ゴルフもバーも楽しもう、という町おこし。参加者は各々趣向を凝らした“クラブ”を選ぶなどオリジナリティあふれるイベント。撮影した2014年は、約300人が参加し、収益の一部は地元の医療機関の団体に寄付されました。

ちなみにどのイベントにも厳密なルールはなし。楽しい時間が流れたら(他人に迷惑をかけないで…)それでいいのです。

南しずか(Shizuka Minami)東京都出身。東海大工学部航空宇宙学科卒。2008年の最終予選会から、米女子ゴルフツアーを取材。ほかに大リーグや世界のマイナースポーツの撮影もしている。