2011年 ミズノクラシック

上田桃子がプレーオフを制し、2年ぶりの勝利!

2011/11/06 15:13
07年以来、4年ぶりの米ツアー2勝目を飾った上田桃子

◇米国女子◇ミズノクラシック最終日◇近鉄賢島CC(三重県)◇6,506ヤード(パー72)◇曇り◇ギャラリー数:4116人

単独首位からスタートした上田桃子と、4打差の3位タイからスタートしたフォン・シャンシャン(中国)が、ともに通算16アンダーの首位タイでホールアウト。18番(パー4)の繰り返しによるプレーオフに突入した。1、2ホール目と分け、迎えた3ホール目で上田がバーディを奪い決着。09年以来となるタイトルを手にしている。

通算15アンダーの3位に、この日のベストスコア「64」をマークしたチェ・ナヨン(韓国)。通算13アンダーの4位タイに、カトリーナ・マシュー(スコットランド)とテレサ・ルー(台湾)。3打差を追ってスタートした横峯さくらは、2つ伸ばすにとどまり通算12アンダーの6位タイ。賞金ランキングトップを走るアン・ソンジュ(韓国)は、同2位で追う有村智恵と並び、通算7アンダーの18位タイ。宮里藍は通算4オーバーの77位で終えた。

最後まで笑顔でプレーを続けた上田桃子。長い苦闘の果てに掴んだ米ツアー2勝目となった

<桃子、笑顔で57ホールを終え、最後は涙>
プレーオフ3ホール目、4メートルのバーディパットがカップに沈むと、上田は両手で万歳、そしてガッツポーズで喜びを表した。4年ぶりとなる米ツアー2勝目は、苦しんだ末にやっと掴んだ特別な勝利となった。

最終日、2位に3打差をつけて単独首位からスタートした上田だが、7番(パー5)で3パットのボギーとすると、そのリードは瞬く間に消えうせる。迎えた9番。上田のティショットは右に出て、「ファー」の声と共にギャラリーの間に落ちた。しかし、その球は男性ギャラリーの頭に当たって、フェアウェイのど真ん中へ。

「本当に申し訳なかったのですが、その方が『俺は桃子ちゃんを見たいねん!大丈夫なんやけど、取りあえず(病院に)行っとくわ』って係の人に連れて行かれて・・・」。ピンまで残り175ヤードの第2打、5Iで「せっかくフェアウェイに運んでくれたボールだから大切にしよう」と思って打つと、これがピンそば1.5mにぴたり。このホールをバーディとすると、続く10番でも連続バーディとして、息を吹き返した。

この日3つスコアを伸ばして通算16アンダーでホールアウトした上田だが、勝負は「65」で回ったフォン・シャンシャンとのプレーオフにゆだねられる。その1ホール目、1.5mのバーディパットが左に抜け「運が逃げたかな」と嫌な考えが頭をよぎるが、「思ったところに打って外れたんだから仕方ないじゃん。最後まで楽しんでやりきろうよ」と島中大輔キャディの言葉に前を向いた。

「本当に長かったです。今年は予選落ちもたくさんあったし、初めてゴルフをやめようかと考えたこともあったけど、どうしても米ツアーで勝ちたいという気持ちがありました。今週の優勝はすごく自信になりました」。ホールアウト後、宮里藍宮里美香らに祝福されて涙を見せた上田だったが、会見では再び今週を象徴する明るい笑顔が輝いた。

驚異の追い上げでプレーオフにもつれ込んだが、僅かにおよばず2位に終わったフォン・シャンシャン

フォン・シャンシャンは惜敗の2位、さくらは終盤に失速>
「ラウンド前からものすごい頭痛がしていて、普段ならコース上で軽く食事もとったりするのですが、吐き気がしてしまって食事もできない状態でした。そのような体調の中で、ノーボギーの7アンダーで回れたことはすごくうれしいです」。プレーオフ3ホール目で力尽きたフォン・シャンシャンだったが、体調不良を感じさせないゴルフで単独2位に食い込んだ。

一方、最終組で上田を追いかけた横峯さくらだったが、17番、18番の連続ボギーで通算12アンダー、6位タイで終戦。「上がり2ホールがもったいなかった」と唇を噛んだ。

プレーオフ3ホール目でV。バンザイ&ガッツポーズで嬉しさ大爆発!今日はモモチ・フェスティバルとなりました!
午前中はスコアが伸びず、外国勢に追い上げられる苦しい展開やったけど、ルンルンな感じでプレーしてたんで、これは行けるなァと思てましてん。いや、ホンマ。
これまではプレー中も技術的なことばっかし考えてたんやってなァ。それでついつい厳しい表情になってたんや。これでスマイリー・モモチに変身やネ!
ホールアウト後、藍ちゃんに「モモコ~」と駆け寄られて、「アイさ~ん」。思わず顔がギュチャグチャに・・・。
ホールアウト後はとにかくナミダ、ナミダ・・・。この4年間はホンマに苦しかったそうです。ホンマに優勝オメ~!
ナミダ、ナミダのモモチでありましたが、リッちゃんがカメラを向けると、ハイこの通り!しかし、リッちゃんようカメラなんか持ってたなァ・・・。
18ホール声を枯らして大声援を送り続けてくれた応援団と喜びの記念撮影。お母さんも、そらァ嬉しそうでしたワ。
序盤はモモチVSサクラのマッチレースの様相を呈してましたが、外国勢の強烈な追い上げ&終盤の連続ボギーでサクラはあえなく後退してまいました。
さすがは中国4千年の歴史が生んだゴルファーや!メッチャ強いです。68、67、65って・・・。最後の最後までモモチを苦しめました。2位
この細ッい体で、9バーディ、1ボギーの64。強い女は最終日に伸ばすんやなァ。やっぱり賞金女王ですワ。すんなりとは勝たせてくれまへん。3位
失礼ながら、意外にも最終日も67をマークして堂々の4位タイ。やっぱり米ツアー仕込みは強いんやなァ。来シーズン要注意かもなァ。
何回見てもフツーのオバサンなんやけど、今日も67をマーク。S.コンランにも似ております。それって男やないか~い!4位T
ドッシャ降りの中でスタートしたのに65というビッグスコアで大マクリ!米ツアーはみんな最終日にこんなスコアが出せるんかいな!ホステス最上位の6位タイ。
強い!3日連続の60台や!若いのにまったく動じることがないもん!このスタイルも日本人的でエエやないですか!6位T
スコアを1つ伸ばしたんやけど、その程度では順位を大きく下げてしまうんやなァ・・・。やっぱ、ゴルフの本場で戦ってる人たちはスゴイんやなァ・・・。6位T
今週は調子が良かったんですワ。道悪をものともせずに67で9位タイフィニッシュ。ソックリな顔した妹さんがキャディをしておりました。
もうかなりのベテランのはずやけど、相変わらず強いですなァ。日に日にスコアを伸ばしてトータル9アンダーの単独13位。
最終日に意地を見せて68をマーク!日本人3位やから、立派に米ツアーの底力を示してくれました。このあとはフロリダの最終戦やそうです。そこでもガンガレ!14位T
ビッグネームに挟まれての最終組。勝てば米ツアーのシード獲得という大一番やもんなァ・・・。ベスト20の選手では、最終日唯一のオーバーパーにしてしまいました・・・。14位T
朝から珍しくショットが左に曲がって・・・。2番のダボでチ~ンやったなァ・・・。スタートで躓くと、海外の肉食獣たちに、アッというまに飲み込まれてしまうのネ。18位T
7番ロングで、金ナリの2打目が木にナリ・・・

2011年 ミズノクラシック