成田美寿々が自己ベストで首位!アンらが続く
◇国内女子◇サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 初日◇六甲国際GC(兵庫県)◇6537ヤード(パー72)
兵庫県にある六甲国際GCで開催されている国内女子ツアー第15戦「サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」の初日、日中の最高気温は36.3度と真夏のような暑さの中、通算8アンダーで成田美寿々が単独首位発進を決めている。通算6アンダー、2打差の2位には4週間ぶりのツアー出場となるアン・ソンジュ(韓国)とリ・エスド(韓国)。通算5アンダーの4位タイに、岡村咲と比嘉真美子が続いている。
昨年ツアー初優勝を飾った成田だが、今年はまだトップ10入りは無く、ここ2試合は予選落ちが続いていた。この日は、1番をボギースタートとしたが、その後は3番からの5連続を含む9つのバーディを奪って「64」の自己ベストを叩き出す好スタート。4日間大会と先は長いが、まずは一歩抜け出した。
通算4アンダーの6位タイには、金田久美子と新崎弥生がつけている。また、昨年大会の最終日に5打差を逆転された服部真夕は通算1アンダー、21位タイ。ホステスプロであり、現在賞金ランキングトップに君臨する森田理香子は通算1オーバー、45位タイで初日の戦いを終えている。
<成田、ノーボギーの“ボーナス”が不調続きの一因?>
昨年の「富士通レディース」でツアー初優勝を飾った成田が、今シーズン開幕を前に掲げた目標は「メジャー1勝を含む3勝」。しかし、迎えた2013年は「ショットがバラバラで当たらない。苦手だったアプローチとパターで、ギリギリ予選を通っている」と、不調続きの週が続いていた。
そんな鬱憤を一気に晴らす、自己ベストスコアを更新する「64」のビッグスコア。スタートホールの1番こそボギー発進としたが、以降は次々とボールをピンに絡めた。3番(パー5)で2.5メートルを沈めたバーディが、チャージの狼煙。5番(パー5)で1.5メートル、続く6番では1メートル弱につけるなど、正確なショットで7番までの5連続バーディを演出した。
2試合連続で予選落ちを喫したあと、先週は「タイミングが良かった」という前々から予定していたオープンウィーク。地元・千葉県の練習場で、練習マットの上で黙々とボールを打ち込んだ。「(マットからでも)気にせず、初心に戻って。それが良かったのかな」。
そして、復調の心当たりがもう1つ。
成田の獲得賞金はすべて父親が管理しており、成田が自由に使えるお金は毎月のお小遣いに限られているという。その金額も、毎週の試合の結果に基づいた完全歩合制。バーディ1個につき1000円、ノーボギーなら3万円、優勝なら10万円のほか、いろいろと細かい条件が設けられている。しかし、予選落ちをすれば0円というシビアな条件付き。
「アプローチとパットの技術が上がっていると思っていたので、3試合に1回は出るかと思っていた」という皮算用は、今季は12試合を終えて達成なしと、脆くも崩れ去っていた。「ノーボギーに執着しすぎて、それがボギーに繋がっていた」と、笑いながら正直な気持ちを口にする成田。この日、最初のホールで叩いたボギーが、そんな“邪念”を振り払ってくれた。「もうボギーを怖がることはないなと。あのボギーでラクになりました」。明日の2日目も、最初のホールが命運を分けるかも?