F.シャンシャン首位堅守!木戸が食い下がる
◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権競技 2日目◇横浜カントリークラブ 西コース(神奈川県)◇6545ヤード(パー72)
予選2ラウンドを終えてアンダーパーはたった1人になってしまった。今年も難易度の高いセッティングに各選手苦戦が続き、初日4アンダー単独首位に立った中国のフォン・シャンシャンもスコアを3つ落としたが、通算1アンダーで首位をキープした。
そのフォンを上回る勢いでスコアを伸ばしていたのは、ツアー2勝目を狙う木戸愛だった。14番を終えて通算3アンダーと快調にスコアを伸ばしていた木戸だったが、16番でボギー、17番ではダブルボギーをたたいてしまった。それでも通算イーブンパーは首位と1打差の単独2位。シャンシャンをぴったりとマークし決勝ラウンドに挑む。
通算1オーバー単独3位は金ナリ(韓国)、通算2オーバー4位タイには上原彩子とテレサ・ルー(台湾)の2人。通算3オーバー6位タイに若林舞衣子、宮里美香、森田理香子、ジャン・ジョン(韓国)となっている。
<木戸、終盤失速も首位に1打差 「このまま突っ走りたい」>
首位のフォンが前半からボギーを重ねる一方、「スタートから良い集中力でできていた」という木戸は6番までに2バーディ、2ボギーとイーブンをキープし、フォンに肉薄。7番(パー3)ではグリーン右手前からチップインバーディを決め、通算3アンダーまで伸ばし、ついにメジャーの舞台で単独首位に躍り出た。
10番でボギーを叩くも、200ヤードと距離のある14番パー3では3番ユーティリティで1.5mに絡めるスーパーショット。強風が吹き荒れオーバーパーが続出する展開で、ただ1人アンダーパーラウンドと、首位キープを続けていたが、ここまで保ってきた集中力は限界を迎えていた。「途中でもピンチとチャンスの差があり過ぎたし、風の読みやグリーンの傾斜など集中することがたくさん。終盤に悩み始めて、集中力をコントロールできなくなってしまった」。
「まさに、そうだった」という16番、残り117ヤードの2打目。ピンは段の下に切られ、上の段の奥に乗せればノーチャンス。「グリーンの上だけにはつけたくなくて、ピッチングで軽めに打つつもりだったけど、何を思ったかしっかり目にインパクトが入ってしまった」。ボールはピンを大きくオーバーして上段に達し、ファーストパットを3mオーバーさせてボギー。さらに17番も、「力んでしまった」というフェアウェイからの2打目はグリーン左のラフに捕まり、アプローチはグリーンを超えて反対側の傾斜まで転がり落ちる。寄らず入らずのダブルボギーを叩き、一気にイーブンパーまで陥落。15番でバーディを奪ったフォンに、単独首位の座を譲る結果となった。
それでも、首位に1打差の単独2位、絶好のポジションで迎える決勝ラウンド。ちょうど1年前、名古屋GC和合コースで開催された昨年大会は通算17オーバーで予選落ちに終わった。「難しいセッティングに心が折れてしまい、去年の中で一番悔しかった試合。今年はこのまま突っ走りたい」。この1年で遂げた成長を、地元メジャーで証明し続けている。