森田理香子が逆転で2年ぶりの優勝
◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6,498ヤード(パー72)
首位と1打差で最終日を迎えた森田理香子は、“最終日に伸ばして勝つ”という師匠の教えのとおり、5つスコアを伸ばして通算14アンダーでフィニッシュ。2位の茂木宏美に2打差をつけて、10年の初優勝以来となる2年ぶりの通算2勝目を達成した。
首位から出た茂木は2つスコアを伸ばすにとどまり、通算12アンダーの2位。3位にはリ・エスドが続いている。通算10アンダーの単独4位には、10位タイから出た有村智恵が食い込み、5位には井芹美保子、通算8アンダーの6位にはディフェンディングチャンピオンのフォン・シャンシャン(中国)が入っている。
<逆転勝ちの森田、朝の運勢を信じて勝機を呼び込む>
今朝の新聞に出ていたという、この日の運勢。森田は「“あまりガツガツせず、ゆっくり後ろから”みたいなことが書いてあった」という自分の運勢を見て、「コレかな?」と感じたという。まさに、その通りの展開から逆転勝利は生まれた。
スタートから6ホールで、同じ最終組を回る茂木が2バーディ、エスドが3バーディ。一方、追う立場の森田は2番(パー5)でバンカーを渡り歩き、2mを入れて辛くもパーで凌ぐなど、「ショットが曲がってガッツパー」という対照的な展開が続いた。6番を終えた時点で、首位のエスドとは3打差。それでも「焦らず、ゆっくりパーをとっていこう」と冷静に努め、迎えた7番(パー3)。あわやホールインワンというスーパーショットでピンそば1mに絡め、ようやくの初バーディ。そして、一気に追撃態勢に入った。
続く8番(パー5)でも3打目を1mにつけて1打差に詰め寄ると、サンデーバックナインに入り流れを呼び込む。エスドがボギーを叩いた10番、再び1mにつけてのバーディで単独首位の座を奪取。15番(パー3)のボギーで13アンダーとし、一時は茂木に並ばれたが、直後の16番で4mを沈めて14アンダー。このホールでボギーを叩いた茂木から2打のリードを奪い、双方にとって勝負の分かれ目となった。
2年前の「樋口久子IDC大塚家具レディス」で挙げたツアー初勝利は、2日目が悪天候で中止となり36ホールに短縮されてのもの。周囲からも2日間での勝利を揶揄する声もあったらしく、森田は負い目に感じていたという。「3日間、伸ばせたことが嬉しい」と笑顔を見せた。「2勝目を手にできて本当に嬉しい」と、師事する岡本綾子をはじめ、同門の服部真夕や表純子ら、仲間たちに感謝の涙を流した森田。次なる目標は、ホステスプロとして出場するツアー最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」制覇。賞金ランクも4位に浮上し、森田の存在感が大きさを増してきた。