小平が2位浮上! 松山は14位に後退、石川は猛追及ばず
◇国内男子メジャー◇日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills 2日目◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース◇7402ヤード(パー72)
首位に5打差からスタートした小平智が、2つのイーグルを含む「64」をマーク。2日目のベストスコアに並ぶチャージを演じ、25位タイから単独2位への急浮上を遂げた。プロ初タイトルへの期待も高い23歳が、首位に1打差で決勝ラウンドを迎える。
通算11アンダーで単独首位に立ったのは、小平と同じく「64」を叩き出したパク・ウンシン(韓国)。通算9アンダーの単独3位にS.K.ホ(韓国)、通算8アンダーの4位タイにS.J.パク(韓国)と藤田寛之が続いている。2位タイからスタートした松山英樹は2バーディ、2ボギーと伸び悩み、通算5アンダーの14位タイに後退した。
最下位に並ぶ124位からスタートした石川遼は、遠く離れた予選カットラインへ向けて序盤から猛烈な巻き返しを見せた。後半17番までに8バーディを奪い、ついにイーブンパーへと踏み込んだ矢先。バーディなら通過確定だった最終18番で痛恨のボギーを叩き、カットラインに2打及ばずの通算1オーバーで予選落ちを喫した。
<初日のリベンジを果たした小平智>
大会初日もバーディラッシュを決めていた小平智は、終盤の17番で池ポチャ、最終18番ではミスショットが重なり2連続ダブルボギー。ラウンド後には「むかついています」と話していたが、夕食後に7キロのランニングで気分転換を行った。
「基本的に5キロぐらい毎日走っていますが、昨日の帰り道にインターチェンジからホテルまでが3.5キロというのをナビで確認したので、往復で7キロ走りました。あの2ホールのことを考えると、余計にイライラするので、ほとんど無心で走りましたね」。
嫌な思いを前夜のランニングで吹っ切った小平は、2番パー5で2打目をピンの右2.5メートルにつけてイーグルを奪った。「とりあえず予選は通過したいと思ってスタートしたのですが、その後もバーディが来たので、気持ち良くスコアを伸ばせました」。9番までに3つのバーディを積み重ねると、10番パー5では2打目をピンまで3メートルにつけて再びイーグル。
15番パー5は2打目を右の林に打ち込んでボギーとしたが、16番パー3はピンの手前40センチにぴたりとつけてバーディ。前日の嫌な記憶が残る17番では「さすがに慎重になりましたね。今日はラフに入ったら絶対に刻もうと思っていました」と話すが、ティショットはフェアウェイをとらえてパーセーブ。最終18番は2打目でグリーン手前のラフまで運ぶと、バンカーから決めた9番に続き、この日2つ目のチップインバーディを奪った。
ここ2試合で、5位、6位タイと好成績を続けている小平。「上位で戦うのが楽しくて、ギャラリーも多いし気合いが入ります」と話す。ギャラリーに観てもらえるのは好きだというが「自分はコツコツやるタイプなので、あんまり目立ちたくはないんですよね。あ、スコアで目立つ分にはいいんですが(笑)」と、初日に見せた不機嫌な表情とは真逆の笑顔で締めた。