2002年 日本ゴルフツアー選手権イーヤマカップ

最終日に7ストローク伸ばした!佐藤信人が通算20アンダーでぶっちぎり優勝

2002/07/07 18:00
井上コーチのアドバイスが大きかった

3日目に単独首位に立った久保谷健一と、1打差で並ぶ佐藤信人谷口徹、最終組の3人による優勝争いが予想された。ところが、後半に入ると、佐藤が1人抜け出していた。

比較的スコアを伸ばしやすい序盤のホールで、連続バーディを奪った佐藤は、久保谷を捕らえ首位に立った。しかし、前半は久保谷も食らいつき15アンダーで並んで折り返した。

しかし、久保谷は11、12番で連続ボギーを叩き失速。佐藤は10、12、13番とバーディを積み重ね大きく差が開いた。そして圧巻だったのが15、16番の連続バーディだった。

14、15番で連続バーディを奪い、息を吹き返しそうな久保谷の目の前で、10メートル以上のバーディパットを捻じ込んだのだ。これで完全に勝負あり。通算20アンダーのトーナメントレコードで今シーズンの2勝目を挙げた。

「今日の優勝はコーチの井上くんにすごく感謝しています。練習から調子が悪くて、井上くんに電話でアドバイスをもらい、今日は会場まで来てもらって調整しました。ミスショットは15番のティショットだけ。あとは狙った幅に入ってました。僕としては完璧なラウンドでした。プロになってからベストラウンドだったと思う」

先週のミズノオープンで好成績を残せず、全英のキップを逃したショックで疲れも出たと言う佐藤だが、この試合の優勝で、8月のNECインビテーショナルの出場資格を手にした。「まぁ、僕が日本代表なんていうのはちょっと、と思いますけど、がんばってきます」米国ツアー進出も考えている佐藤にとっては、いいチャンスをもらった。

連続バーディを奪い、勢いに乗る佐藤

最後は佐藤に引き離されてしまったが、久保谷は14アンダーの単独2位で終了した。4日間、佐藤と同じ組でラウンドし、終始佐藤のゴルフを褒めちぎった。

「今日は僕がどんなにいいゴルフをしてもかなわなかったと思う。こんなにミラクルというか神がかったパターを見たのは初めて。15番(11m)、16番(8m)なんてほんとすごかったんだから。17番はもうこの際これもいれちゃって下さいという感じでした。昨日の最後の方からちょっとおかしいなと思っていたんだけど・・・朝の練習で修正できなかった。昨日は不安はなくなったって言ってたけど、今日は今回初めて不安をかかえたゴルフになってしまった。結果的に2位で終れてよかったです」

今週の久保谷は、フェアウェイキープが60パーセントを切るなど、ドライバーの安定感にかけた。アプローチでパーを拾い、バーディチャンスをモノにしてきたのだが、佐藤の勢いについて行くことはできなかった。

3位には12アンダーをマークしたニュージーランドのD.スメイルが入った。5番ホールでダブルボギーを叩いたが、6つのバーディを奪い6位から浮上してきた。

また、初日首位で並び、最終日、最終組に入った谷口徹は、佐藤、久保谷が伸ばしていく中、我慢のゴルフになった。2番でボギーを叩き、その後はチャンスらしいチャンスも作れず、バーディを奪ったのは11番だけ。スコアを伸ばせず4位で終了。

谷口と同じ4位には、先週2位に入り全英行きを決めた宮里聖志、4日間でボギーを4つしか叩かなかった片山晋呉、ロングパターに変えて調子が上がってきた尾崎直道が並んだ。

何度もピンチをしのいだ久保谷のアプローチ
ほとんど曲がる事のなかった佐藤のティショット
ボールの行方を見守る佐藤
ボールの行方を見守る久保谷
肩を落とす谷口
なかなか調子が上がらなかった宮里
お先にどうぞ
さすがに寄り切らなかった久保谷のアプローチ
チャージがかからない谷口
調子を崩してしまった桧垣
大勢のギャラリーに見守られる谷口
ピン横50cmについた佐藤のバンカーショット
今日は素晴らしかった尾崎直道
サイン攻めは人気のある証拠
試合を振り返る片山
引き上げて来るなりお手上げ宣言をしていた久保谷
佐藤を支えつづけた井上コーチ
優勝スピーチをする佐藤
トロフィーを手にする佐藤
トロフィーを掲げる佐藤
キャディ、コーチと共に記念撮影
記者会見場の様子
記者会見場でリラックスした様子の佐藤
最後にファンに囲まれる佐藤

2002年 日本ゴルフツアー選手権イーヤマカップ