鈴木亨が王手! 松山が2位、石川が14位タイに急浮上
◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7,246ヤード(パー72)◇晴れ◇ギャラリー数:9637人
昨日の雨から一転、晴天に恵まれた3日目は午前8時50分に第2ラウンドが再開。暫定単独首位からスタートした鈴木亨が5バーディ、ノーボギーの「67」をマークし、通算11アンダーでその座をキープ。2位に2打差をつけ、2年ぶりのタイトルに王手をかけた。
その鈴木を上回る輝きを放ったのが、暫定26位タイからスタートしたアマチュアの松山英樹。この日のベストスコアとなる「64」をマークし、通算9アンダーの単独2位に急浮上した。通算8アンダーの3位タイに谷口徹、藤田寛之、賞金ランクトップを走るベ・サンムン(韓国)。通算7アンダーの6位タイに久保谷健一とチャール・シュワルツェル(南アフリカ)。暫定59位タイからスタートした石川遼は6つ伸ばし、通算4アンダーの14位タイに浮上した。
第2ラウンドを終えて通算3オーバー、56位タイまでの65人が予選を突破。競技は54ホールに短縮されたため、明日の最終日に18ホールによる決勝ラウンドが行われる。
<松山英樹、アマチュアVの快挙なるか>
今年のマスターズローアマチュアの松山がツアー初勝利へ大きなチャンスをつかんだ。出だしの1番で4メートルを沈めたのをきっかけに、8バーディ、ノーボギーの快進撃。「ショットに関しては本当に100%くらいの出来」という内容で、自己ベストタイの「64」を叩き出した。首位の鈴木には2打差で最終日へ。2007年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」を制した石川遼以来となるアマチュア優勝の期待も高まるが「意識はしません。楽しんでプレーしたいと思います」と飄々とした態度は変わることがなかった。
<鈴木亨が2年ぶり通算9勝目に王手>
単独首位で第2ラウンドを開始した鈴木は、前半11番でティショットを右の林に曲げたものの、9メートルのパットが決まってバーディが先行。するとその後もサンドセーブ、1パットパーを繰り返す粘りのゴルフでノーボギーラウンドを決めた。2009年の「マイナビABCチャンピオンシップ」以来の勝利へ王手。18年連続で賞金シードを保持する45歳は「松山君は19歳。そんな人と一緒にできるスポーツもそうそう無いでしょうし、楽しみたいですね」と優勝争いを心待ちにしていた。
<マスターズ王者は不満の内容も好位置>
前半6番までに3つのバーディを奪って上位争いを引っ張ったチャール・シュワルツェル(南アフリカ)。しかし9番でボギー、続く10番ではティショットを左に大きく曲げてダブルボギーを叩き、序盤の“貯金”を使い果たしてしまった。その後2バーディとしたが「スタートが良かっただけに残念。グリーンが今日は軟らかくて…」と肩を落とす。「このコースは好スコアが出やすいはず。明日は『64』くらい出さないとダメかな」と最終日を見据えていた。