遼、失意のムービングデー 暫定68位に後退
サウスカロライナ州キアワアイランドリゾートで開催中の海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」3日目。大雨によりサスペンデッドとなる中、2オーバーの24位タイから出た石川遼は第3ラウンドをホールアウトしたが、「79」と崩れ通算9オーバーの暫定68位に大きく後退した。
昨年の「全米オープン」以来、6試合ぶりとなるメジャーでの決勝ラウンド。しかし待望の18ホールは、無念さに満ちたものになった。「伸ばしておきたいホール」という3番までにチャンスを作れずパーを並べると、スコアが動いたのは5番(パー3)。ティショットをグリーン奥のバンカーに打ち込み、ボギーが先行した。
すると6番ではドライバーを強振した第1打を左に曲げて1ペナゾーンへ。砂地からの第3打でもグリーンを捕らえられず4オン2パットのダブルボギーを叩いてしまう。続く7番(パー5)は2オンに成功してバーディを取り返すが、状況は好転しない。後半は14番(パー3)までに2ボギーとして終盤に突入。3パットボギーとした16番以降は、ショット、パットともに苦しみ、3連続ボギーフィニッシュとなった。
暴風が吹き荒れた2日目の全選手平均スコア(ホールアウトできなかった1名を除く)はメジャー史上最大ストロークとなる78.11。60台をマークしたのはビジェイ・シンだけだった。しかし、もちろん3日目も難易度の高いメジャーセッティングではあったが、大雨によるサスペンデッドの前にホールアウトした上位陣はアンダーパーも続出。プレーを翌日に持ち越したトップ集団を除いて、60台でフィニッシュを決めた選手も7人いた。
1バーディ、6ボギー、1ダブルボギーの第3ラウンド「79」は18ホールを完了した選手のなかでワースト2位タイ。石川自身「風はそんなに苦にはならなかった。昨日に比べればだいぶ楽になった」というコンディションだっただけに、悔しさばかりが募る。
「今日を楽しみにしていたが、こういう結果になってしまって残念。明日また、良いプレーができるように頑張りたい」。上位とは大きく引き離されたメジャーの土曜日。来季のシード権獲得というシーズンの最大の目的を果たすためにも、最終日の巻き返しにかける。(サウスカロライナ州チャールストン/桂川洋一)