遼、国内ツアー復帰戦「躍動感をテーマに」
国内男子ツアー第12戦「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」は25日(木)から28日(日)までの4日間、福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開催。前週の「関西オープンゴルフ選手権競技」を欠場した石川遼にとっては、国内ツアーの復帰戦となる。
2週間前の海外メジャー今季最終戦「全米プロゴルフ選手権」に出場後、国内で1週間のオフを取った石川は、期間中に束の間の休息を取るとともに、自宅近くで練習を重ねた。前半は下半身強化などのトレーニング、そして後半3日間ではドライバーを中心にのべ1500球の打ち込みを敢行。「手のマメがつぶれるくらいに」というほどの濃密な鍛錬を積んできた。
今季の前半戦を振り返り「走り続けてきて、今年は良い時と悪い時の差が激しかった」と言う。未勝利ながら開幕戦の「東建ホームメイトカップ」、や「ミズノオープン」などで優勝争いを繰り広げた一方で、3度の予選落ちを喫した。「結構苦労した前半戦。今までのシーズンで一番疲れがあった。心の部分で疲れていたところがあったので、それをリセットするのに時間がかかった」と明かした。
そんな石川が後半戦のテーマに掲げるのが「躍動感」。8月上旬の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では世界最高峰の舞台で優勝争いを演じて4位タイに食い込んだが「形にこだわり過ぎていた」と課題を見つけた。米国では「コースを練習場だと思ってプレーする」と繰り返していたが、ここへきて「コースを練習場だと思うと、練習場以上のスイングは望めない。(コースでは)練習場より躍動感を持って、縮こまったスイングをしないように」と次のステップを踏み出す。昨年優勝した3試合の映像を見返し、「躍動できずに勝てた試合は無い」と、のびのびとプレーする自分を目の当たりにして思いを新たにした。
今大会は過去に優勝こそないものの、昨年は6位タイ、一昨年は3位と相性は良い。国内ツアーは、賞金王争いもここからが本格化。「リセットできた」と心身ともにリフレッシュした石川が、後半戦の反攻に打って出る。(福岡県糸島市/桂川洋一)