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今日のタイガー/全米プロ初日

西からの穏やかな風が吹き、気温は25度から28度前後だった初日。午前9時、10番ホールからスタートしたタイガー・ウッズは1バーディ、5ボギーでラウンド。4オーバーの「74」58位タイと出遅れてしまった。

10番ホールからスタートしたタイガー・ウッズは13番のパー5でバーディを獲るものの、 次の比較的易しく1オンも可能な距離の短い14番のパー4で2打目をグリーンオーバー。ボギーとしてしまった。そして15番のパー3でも手前からのアプローチをミスしてボギー。インは1オーバーの36でターンした。後半のアウトはさらにスコアを崩し、3番、7番、9番の3ホールでボギーをたたいてしまった。フェアウェイを捕らえたのは35.7%(14ホール中5回)。パーオン率は38.9%(7回)とショットに精彩を欠き苦しい一日となった。

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全体のプレー進行が遅く、5時間以上もかかるラウンド。タイガー・ウッズの長く、苦しい一日は最終ホールの9番で70センチのパーパットをはずし、74ストロークで終わった。一緒に回っていたリッチ・ビーム、デビット・トムズもスコアを大きく崩してしまい、ロープの中にいる3選手とキャディの6人の笑顔はラウンド中ほとんどなし。また、タイガーのスウィング中、トップからダウンスウィングの時にカメラマンのシャッター音が多く、ギャラリーの声がうるさかったときもあり、全体のムードが暗く、流れの悪い一日となってしまった。

フェアウェイを捕らえることができず、本来の調子が出ないタイガーには焦りが見え、苛立つジェスチャーも多かった。ドライバーだけでなく、スプーン、アイアンでのティショットでもボールは左右の深いラフに沈むことが多かった。6月全米オープンが行われたシカゴ地区は雨量が少なくラフが短めだったが、今回のニューヨーク西地区は夏の雨量も多く、ラフは非常に深い。密集度も高く、粘り強いためグリーンを狙うのは困難だ。

ドライバーのティショットでは普段よりもクラブヘッドひとつ分スウィングが大きく、スウィングスピードも速くなっていた。さらに飛球線後方から見たとき、インパクト前後のグリップ位置が高く、微妙タイミングの違いでボールが左右にぶれていたのだろう。

スウィングスピードをゆっくりして、コンパクトなスウィングをすればいいということはタイガーも十分承知のはずだ。ただし、メジャーの緊張感の中、戦う者だけが入れるロープの中ですぐに実行する事は至難の業。悪い癖というのはすぐに出てしまう。

明日のスタートは午後2時5分。初日が午前スタートだと2日目のスタートまで24時間以上の調整時間がある。明日はタイガーのスウィングのリズムに注目したい。

全体の進行は今日より早くなる事はないだろう。グリーンも硬くなり難度も高くなる。ドナルドロス設計のグリーンは奥から手前の傾斜が強く、選手はグリーン周りでかなりの時間を費やしている。

タイガーが初日に作った4オーバーを明日すべて戻すことはできないだろう。戻そうとして焦ってしまうと逆にまさかの予選落ち・・という結果もありうる。まずはイーブンパー70を目標で回って欲しいところ。綺麗なゴルフでなくてもいい。焦らずに、粘り強く。今年最後のメジャー戦、サバイバルゲームはまだ3日間残っている。

解説/アンディー和田
1968年11月 東京出身、アリゾナ大学卒業(チームメイトには ジム・フューリッククリスチャン・ペーニャロバート・ガメス)、1991年プロ転向、アジアツアー、カナダツアー、南米ツアー などを経験、1998年シンガポール キャリアー オープン優勝。 青木功中嶋常幸、大町昭義、芹澤信夫、加瀬秀樹横尾要海老原清治など ツアーキャディーの経験や 2000年から3年間 ゴルフチャンネルのトーナメント解説で ライダーカップ、ヨーロピアンツアー、女子ツアー、ネイションワイドツアーを担当。

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