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“打ってないのに”バーディ! 春風が演出した珍プレー

静岡県の葛城GC山名コースで開催されている国内女子ツアー「ヤマハレディースオープン葛城」の2日目。「72」でプレーし通算3アンダー、6位タイで決勝に進んだキム・ヒョージュ(韓国)が、珍しく、そして幸運なルールのハプニングに巻き込まれた。

「え?いったいどういうこと?」―。グリーンを取り囲むギャラリーが、互いの顔を見合わせたシーンは、風が一層強くなった午後2時過ぎのプレー中。6番パー4で、キムが約50センチのパーパットに入ろうとした時だった。グリーン上のマークを手に取り、ボールをセット。するとアドレスに入ろうとする前に、フォローの突風を受けたボールが転がり出し、なんとそのままカップの中に沈んでしまった。

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キムはその場で、競技委員を呼びゴルフ規則に基づくルールを確認。ゴルフ規則裁定集(第3章20-3d/1)では、球をリプレースしてボールが止まったあとで、アドレスしようとしたときに、その球が転がってカップに入った場合は、前のストロークでホールアウトしたものとみなされる。つまりリプレースした時点でボールはインプレーになり、前の一打が続行され、「入れたらパー」の状況から、「打たずしてバーディ」が記録されたというわけだ。

「マークを取って、構えようとしてボールを見ていたら『ボールが動いてる!』って言ったんです。そうしたら、そのまま入っちゃって!私はルールではバーディになるはずと知っていましたが、競技委員の方が2人いらっしゃったのでお話ししました」。

もともと同コースの6番グリーンは風が特に抜けやすく、一旦は静止したボールが動く可能性も高いことから、選手たちの処置に備え、LPGAはこの午後に予め競技委員を配置していた。しかしまさか入ってしまうとは・・・。試合後も複数の競技委員が「見たことがありません。おそらく初めてのケースでは」と声を揃えた。

キムは2012年の「サントリーレディースオープン」で、16歳332日の日本女子ツアー最年少優勝記録を樹立した韓国の逸材。だが「こんなことは初めてです!」と驚かずにはいられない。この日は2つのダブルボギーがあったが、このラッキーバーディも含む4バーディでイーブンパーラウンド。「ラッキーが明日も続くといい?いやいや、最終日まで続いてくれたら」と笑顔いっぱいに、首位と3打差で迎える決勝ラウンドを心待ちにした。(静岡県袋井市/桂川洋一)

【ゴルフ規則裁定集 第3章 プレーについての規則】 ※JGAホームページより抜粋
◎救済とその処置
規則20 球の拾い上げ、ドロップとプレース;誤所からのプレー

・止まらない球
20-3d/1:プレースした球が、転がってホールに入る

<質問>:プレーヤーAが自分の球をパッティンググリーン上でホールから3フィートの所にリプレースして球にアドレスしようとしたときに、その球が転がってホールに入った。この場合、球はもう一度リプレースすべきか、それともAは前のストロークでホールアウトしたものとみなされるか。

<回答>:球をリプレースしたときに、その球が置かれた箇所に止まったあとで転がり始めたかどうかによって回答は異なる。球が置かれた箇所に止まったのであれば、Aは前のストロークでホールアウトしたものとみなされるが、止まらなかったのであれば、Aはその球をリプレースしなければならない(規則20-3d)。しかしながら、球を拾い上げた時に球がホールのふちにかかっている場合は、規則16-2の規定が規則20-3dに優先する。(1996年改訂、2004年改訂)

関連リンク

2014年 ヤマハレディースオープン葛城



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