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女性クラフトマン誕生 24歳・佐澤さん「私のクラブで優勝を」

ダンロップ初の女性クラフトマンに抜擢された佐澤さん。クラブのライ角の調整を任されている

ツアーに帯同してクラブの調整を行う”craftsman”(クラフトマン)は、文字通りの職人。ロフトやライ角、重さなど数ミリ、数グラム単位までこだわるプロ選手の要望に妥協なく応える。男性が大半を占める仕事とされてきたが、ゴルフ用品大手のダンロップスポーツは3月の国内女子ツアー「アクサレディス in MIYAZAKI」から、初めて女性クラフトマンを起用した。

抜擢されたのは、宮崎県出身で24歳の佐澤理穂(さざわ・りほ)さん。高校卒業後、同社関連会社のダンロップゴルフクラブに入社し、約150人が働く同県内の工場に7年間弱勤務した。「特注修理班」の一員としてアマチュアゴルファーのクラブの修理や調整を担当したが、2月にクラフトマンに採用されて神戸本社に異動した。「工場ではライン作業だった。これからは一からクラブを作る必要があり、全然違う」と、不安と同時に期待に胸を躍らせる。

各メーカーは、試合会場にトラック(ツアーバン)を待機させる。クラフトマンは選手の要望を聞いてクラブを微調整し、試し打ちや意見交換を繰り返して、ベストの状態に仕上げる。

ツアーに同行するダンロップスポーツのクラフトマンは10人。佐澤さんを除き、すべて男性で平均年齢は40歳前後だ。他メーカーの担当者も「女性のクラフトマンなんて聞いたことがない」と驚く起用だが、同社は「女性の働き方の多様化という流れの中で決めた」と説明する。

佐澤さんは「女性がいないので緊張する部分もある」と本音を明かす。「選手はオーラがすごい。同じ歳の人も多いけど、今は仕事に対するこだわりが違うと思う」と、重圧感にも包まれている。

だが、先輩たちは「いまは失敗して良い期間」と温かく見守る。女性ならではの強みも期待されている。上司でクラフトマン歴20年のベテラン松栄圭一郎さんは「女子ツアーだと特に(クラブ選びは)感覚を大事にする選手が多い。だから選手の言いたいことが分かるよう、普段から関係を作っておくと良い。女性同士で話しやすい部分はあるはず」と話す。

現在任されているのは、クラブのライ角調整といった部分的な作業だけだ。「きっといい経験になる。これから精一杯頑張っていきたい」と、佐澤さんは語る。「いつか私の作ったクラブで優勝してほしい」。その日は必ず来る。(編集部・林洋平)

林洋平(はやしようへい)
1991年、横浜市生まれ、A型。大学卒業後の2015年にGDO入社。チーム内では最年少。トーナメント取材に行くが、自身のプレーは勉強中。当面の目標はドライバーをスライスさせないこと。大のビール党で、出張先の名物で晩酌するのが、ささやかな楽しみ。

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