P.ミケルソンが逆転で全英初勝利!松山英樹が6位フィニッシュ
◇海外メジャー◇全英オープン 最終日◇ミュアフィールド(スコットランド)◇7192ヤード(パー71)
4日間で最も肌寒く、鉛色の雲に包まれた英国らしい一日となった日曜日。首位とは5打差、2オーバーの9位タイから出たフィル・ミケルソンが6バーディ、1ボギーの「66」で回り、通算3アンダーとして逆転優勝を飾った。初の全英制覇で、メジャー通算5勝目。単独首位で迎えた最終日に崩れ、2位に終わった先月の「全米オープン」でのリベンジを見事に果たした。
ミケルソンからは3打差、通算イーブンパーの2位にヘンリック・ステンソン(スウェーデン)。1オーバーの3位タイに3日目を終えて単独首位に立っていたリー・ウェストウッドのほかイアン・ポールター(ともにイングランド)、アダム・スコット(オーストラリア)が入った。
そして大会初出場の松山英樹が2バーディ、1ボギーの「70」。最終ラウンドで初のアンダーパーをマークし、タイガー・ウッズらと並び通算2オーバーの6位タイに食い込んだ。全米オープンに続くメジャーでの連続トップ10入りを果たし、来年度大会の出場権も手にした。
7年ぶりの全英出場だった片山晋呉は最終ラウンド「75」で通算10オーバーの44位タイで4日間の戦いを終えた。
<ミケルソン、20度目の挑戦で初の栄冠>
「今日は自分の“Aゲーム”が必要だと思っていた」。首位と5打差でスタートしたミケルソンは、ベストなゴルフをするために集中力を高めていた。12番までに2バーディ1ボギーとして、迎えた13番(パー3)。5Iで3メートルのバーディチャンスにつけた。
「このパットを決めれば勢いに乗れるだろう。イーブンパーになるし、それは勝つチャンスがあると思っていたスコアだから」。これを沈めたミケルソンは、その後18番までに計4つのバーディを奪って疾風のごとく逃げ切った。最後のパットを沈めたミケルソンは、勝利を確信して両手でガッツポーズ。キャディと抱き合い涙した。
自身20度目の挑戦で初めてクラレットジャグを手に入れたミケルソン。前週の「スコットランドオープン」に続く2週連続優勝は、「マスターズ(04、06、10年)」「全米プロ(05年)」に続くメジャー5勝目。キャリアグランドスラム達成には、「全米オープン」を残すのみだ。
「この偉大なチャンピオンシップに勝つことが出来て素晴らしい気分だ。多分、これまでのキャリアでも最高のラウンドだったし、今まで打ったことの無いようなショットも打てた。パターも今まで一番良かった」。
妻と子供、キャディやコーチなど多くの関係者と共に喜びを分かち合ったミケルソンは、「今日という日はいつまでも忘れることはないだろう」と幸福に酔いしれた。