2020年 全米プロゴルフ選手権

5年前はパー5 今大会は最長500yd超え折り返しのパー4に

2020/08/05 08:30

TPCハーディングパーク 9番パー4(515yd)

5年前の18番は9番に。グリーンを後方から見ると、全体が緩やかに右へ下っている (Keyur Khamar/PGA TOUR/Getty Images)

今回の「全米プロゴルフ選手権」がメジャー初開催となるTPCハーディングパークは、2015年に「WGCキャデラックマッチプレー」の舞台となったコースです。09年には「プレジデンツカップ」も行われており、松山英樹選手とともにWGCに挑んだ際は、その「プレジデンツカップ」のホールロケーションなどを参考データとして持ち込みました。

しかし、実際には2つの大会で異なるピン位置を採用したホールもあり、肝を冷やしたことを覚えています。世界ランキング1位のジャスティン・トーマスは先週、このコースについて事前情報を持ち合わせていないとコメントしていましたが、プレー経験がある選手も開幕までに情報を更新しながら準備を整えていることでしょう。

ほぼ真っすぐだが、パー4では今大会最長

その意味で、最初にピックアップした9番は大きく意識を切り替えて臨む必要がありそうです。マッチプレーのときはパー5の18番だったホールが、今大会唯一の500ydを超えるパー4となって立ちはだかります。

左右に糸杉がそびえ、ほぼ真っすぐなホール。距離がある分、ティショット、2打目と精度の高いつなぎができなければ、パーオンも危うくなります。手前の花道も、しっかり右にバンカーが配置されていますから、グリーンを狙うショットは横幅15yd以内に収めなければいけません。

メジャー初開催でホールロケーションも注目

このTPCハーディングパークは、もともとの地形の緩やかな傾斜を生かしてつくられています。9番も実際に立ってみると、特にグリーンは右から左へ全体傾斜がついているのがわかります。左サイドにピンを切ることが多く、寄せるのが難しい左のバンカーを避けようと右に打てば、全体傾斜によって下っていくパットを打たされることになります。

5年前、松山選手は2日目の18番で4Iの見事なセカンドショットを放ち、イーグルを奪ったこともありました。この難関ホールでバーディなら最高ですが、パーセーブでも十分に勢いに乗って勝負のバックナインに入れるはずです。(解説・進藤大典)

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