年間女王の「マネです(笑)」 菊地絵理香は2ボールブレード投入から急浮上
◇国内女子◇ニトリレディスゴルフトーナメント 最終日(27日)◇小樽CC (北海道)◇6695yd(パー72)◇雷雨(観衆1234人)
菊地絵理香が今季初優勝となるツアー通算6勝目を飾った。雷雨で第4ラウンドが中止となり、前日の第3ラウンドを終えて首位に並んでいた申ジエ(韓国)、岩井明愛と三つどもえのプレーオフに。過去4度はいずれも敗れていたプレーオフでグリーンを外して追い込まれても、「不思議としっかり手が動いてくれた」という2mのパーパットを沈めて勝ち切った。
前週「CAT Ladies」でカットラインに1打届かず予選落ちを喫していた中で「ショットの感触で発見があった」とうなずく。スイングスピードアップのためテークバックの動きを速くすることを意識するあまり、手だけを使ってクラブを上げがちになっていた部分を修正。ボールから「30㎝」の始動を丁寧にすることを心掛けつつ、ゆっくりになり過ぎないバランスをつかんだのが小樽CCに入ってからだった。
2015年発売のタイトリスト 816 H1 ユーティリティが3本入っているように、キャディバッグには必ずしも最新モデルが並ぶわけではない。一方でパターは投入してからまだ日が浅い。オデッセイ ホワイト・ホットOG 2ボールブレードについて、「マネです」と笑いながら理由を明かす。
昨季の年間女王・山下美夢有が今季4勝のうち3勝を挙げたパターで、穴井詩もここまで2勝をマークしている。「ララさん(穴井)も、山下美夢有ちゃんも『アレ』で。(2人が勝っているのは)技術なんですけど、メーカーさんに聞いても、プロに結構渡していると聞いた。使ってみたら、結構ハマりました」
使い始めた5月「リゾートトラストレディス」で今年最初のトップ10入りとなる8位。以降も6月「アース・モンダミンカップ」3位、さらに7月「ミネベアミツミ レディス」2位と状態を上げ、地元北海道で2年連続となるタイトルにつなげた。
「(テークバックが)上げやすい」特徴に加え、もともとピン型の形状を好んでいたことも大きい。「ちょっとピン型っぽい感じも半分入っていて、それに2ボールが混ざっている感じ。私にはハマりました」。初の年間複数回V、いまだ手にしていない国内メジャータイトルを目指すシーズン終盤戦で心強い相棒となる。
<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:タイトリスト TSi4(10度)
シャフト:藤倉コンポジット SPEEDER NX GREEN(長さ44.5インチ、重さ50g台、硬さSR)
グリップ:イオミック Sticky Opus2 1.8
フェアウェイウッド:プロギア RS5(3番15度、5番18度)
ユーティリティ:タイトリスト 816 H1(4番21度、5番25度、6番27度)
アイアン:タイトリスト T300(7番~PW)
ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM9(46、52、58度)
ボール:タイトリスト プロV1x