“飛ばないプロ”の着実な進化 平田憲聖の今季初Vを支えたドライバー
◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 最終日(14日)◇ザ・ノースカントリーGC(北海道)◇7096yd(パー71)◇晴れ(観衆3819人)
平田憲聖が今季初優勝を飾った。首位から出た最終日に5バーディ、2ボギーの「69」で回り、通算19アンダー。後続との差を2打から3打に広げた逃げ切り劇だった。
昨年大会は126位で予選落ちしたコースで、4日とも60台を並べる完勝に最も貢献したクラブを「パターが入ったことももちろん大きいけど、やっぱりドライバーですかね」と語った。平田のツアー3勝は全て、用具契約を結ぶミズノの「ST-X230ドライバー」を使って手にしている。
日本国内では北海道特有とも言える洋芝は、他のトーナメントコースに多い野芝と比べてやっかいな面がある。「ラフに入ってしまったら、粘っこくてボールをコントロールしづらい。日が進むにつれて、グリーンは硬くなっていくこともあって、攻略するためにはフェアウェイキープが大事になる」
平田のサイズは公称「170cm、70kg」だが、体重は実は「面倒くさいんで」盛っている。しかし、昨年オフは飛距離アップにフォーカスしたトレーニングを積み、リアルに「70kg近くなった」という。厳密なデータは取っていないそうだが、ヘッドスピード、ボール初速は確実にアップしており、今大会はその筋力もあってドライバーを制御できた。
4日間トータルのドライビングディスタンスは295.13ydで全体25位、フェアウェイキープ率は第3ラウンドで1位の85.714%を記録して、通算66.071%の24位。トータルドライビングは16位と、かつての“飛ばないプロ”が着実な進化を遂げた。
コース攻略を可能にする飛距離と精度の高さを見せたドライバーショットが、平田のゲームを4日間支え続けたようだ。
<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:ミズノ ST-X230 ドライバー(10.5度)
シャフト:藤倉コンポジット 24 VENTUS BLUE(長さ45インチ、重さ60g台、硬さX)
グリップ:イオミック
フェアウェイウッド:テーラーメイド Qi10 フェアウェイウッド(3番15度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS TR BLUE(重さ60g台、硬さX)
ユーティリティ:キャロウェイ APEX UW(2023年、21度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS TR BLUE(重さ80g台、硬さX)
ユーティリティ:ミズノ MP FLI-HI ユーティリティ(2010年、4番24度)
シャフト:NSプロ MODUS3 TOUR115(硬さX)
アイアン:ミズノ JPX923 TOUR アイアン(5~9番)
シャフト:NSプロ MODUS3 TOUR115(硬さX)
ウェッジ:ミズノ T22 ウェッジ(46、50、54、58度)
シャフト:NSプロ MODUS3 TOUR115(硬さS)