週刊GD

尾崎将司「ドライバーからパターまでスウィングはひとつ」

2013/02/28 23:57

「週刊ゴルフダイジェスト」連載「ゴルフのヒント」(3月12日号)より

常にゴルフの奥底を探り続け、研究を重ねたからこそ、ジャンボは超一流プレーヤーとなった

ドライバーも一流、アイアンも一流、アプローチパットも一流、すべてにおいて「超」がつくほどの高みを極め、一時代を築き上げた尾崎将司だが、かつてはあれこれと迷いの中にあったこともある……。

「どうもおかしい……、ドライバーはドライバー独自の打ち方があると唱える人がいる。アイアンはまた別の打ち方を要求しているとの説もある。アプローチやバンカーでは左ひじを抜けだのと特殊性を強調する向きも多い。パットにいたっては『パッティングに理論なし』などとどう考えても思考停止したような言葉が横行している。本当にゴルフは14本のクラブで別々の打ち方をしなければならないのか?」

人並みはずれて探究心旺盛な尾崎将司は古今東西のありとあらゆるスウィング論を検証し、自らの実績の中で“裏付け捜査”をくりかえし、そしてある日ついに……。

「ゴルフとはもっとシンプルでビューティフルなもの。ドライバーからパターまで、そのすべてが実はひとつのスウィング理論で貫かれている、というのがオレの持論だ!!」

思い立ったらその日から尾崎は一日1000球のアプローチ練習を始めた。

「方向性を決めるのは左手、パワーと距離感を担当するのは右手、両手ではボディターンを意識しながら打つ!」

その結果、尾崎のドライバーは迫力を増し、アイアンの切れ味が鋭くなりパットは凄みを帯び……、すべてのクラブに絶大な効果が現れたのである。

尾崎将司の「一日1000球」には遠く及ばなくても、あれこれクラブをとっかえひっかえ練習するぐらいなら、30ヤードピッチ&ランを徹底練習する……。そこにアマチュアゴルファーの明日への希望も潜んでいるのかもしれない。