「デッドゾーン」は右手1本練習で攻略できる!
「週刊ゴルフダイジェスト」(2月12日号)より
アベレージゴルファーにとって20~40ヤードはなかなか悩ましい距離だ。グリーンはすぐ目の前にあるのにザックリしたり、大オーバーしたり……。言わばこの距離はアマチュアにとっての「デッドゾーン」。どうしたらこの中途半端な距離から自信を持って打てるようになるのだろう?
そこで「週刊ゴルフダイジェスト」では、精度の高いショットとアプローチを武器にツアー3勝を挙げている米山剛プロが、このデッドゾーン」を攻略するポイントをレッスンしている。その中から、効果的な練習法をひとつ、ご紹介しよう。
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短いアプローチが苦手な人は、スウィングリズムが悪いようです。
リズムが悪くなるのは、切り返しの「間」がないから。短いアプローチは振り幅が小さく体重移動の量も小さいために、「間」を作りにくいのでしょう。
しかし、どんなに小さな動きであっても、ゴルフのスウィングには上半身よりも下半身が先に動くことによって生じる「間」が必要です。「間」がないと上半身と下半身の捻転差が生まれず、上と下が一緒に動いてしまいます。すると、上体が突っ込んだり体の右サイドが前に出たりして、さまざまなミスにつながるのです。
切り返しの「間」を感じるには、右手1本でクラブを持ってアプローチしてみるのが一番です。右手1本だと両手で持つよりもクラブを重く感じるので、手でクラブを操作しにくく、切り返したときに自然にタメができて、「間」を作りやすいのです。
まずはSWを右手1本で短く持ち、10~20ヤードくらいを打ってみましょう。切り返しは下半身のリードで行うことを意識してください。このとき、クラブが暴れてしまうようでは、ダフリ、トップのミスが出てしまいます。左手で右ひじを軽く押さえ、右ひじが下を向いた状態を崩さないようにすること、さらにスウィング中に体の回転を止めないこと、右手首の角度をフィニッシュまでキープすることも大切です。
実際には、右手首の角度を変えないつもりで振っても、切り返した瞬間にクラブの慣性で右手首の角度は深くなり、タメができます。このタメが自然と作れるようになればリズムがよくなり、20~40ヤードの短いアプローチが格段にやさしくなるでしょう。
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小技が決まれば、スコアも決まる。イヤ~な距離を克服して、寄せワン上手になろう!