週刊GD

強い韓国プロのヒミツ!? インパクトで右ひじが曲がると凄いボールが出る!

2013/01/16 17:29

「週刊ゴルフダイジェスト」(1月29日号)より

ツアールーキーながら、すでに日本ツアーで1勝を挙げているイ・キョンフンのインパクト

キッカケは「週刊ゴルフダイジェスト」2012年12月11日号の特集「あいつが一番! 総選挙」だった。ツアープロ多数に対するアンケートで、「ツアー界でのベストスウィンガーは誰か?」と聞くと、なんと昨年のツアールーキー、韓国のイ・キョンフンが1位となったのだ。

彼のスウィングを詳しく見ると、インパクトで右ひじが曲がっている。そう意識して続けてトッププロのスウィングを見ていくと、強い韓国選手たちは、軒並み右ひじが曲がってインパクトしている。もちろんT・ウッズやR・マクロイなど、世界のトップ選手もそうだ。

この動きは大切なものなのか? 女性ながら、韓国の国家代表チームでコーチを務め、韓国女子プロゴルフ協会の「指導者賞」に選ばれたチョン・ヨンジ氏はいう。

「インパクトの際に、右ひじを曲げて体につけるという動作は当然のことですが、これには下半身、腹部、脚部の筋力強化が必要です。キム・キョンテのようにパワーヒッターではなくても、下半身強化とインパクトの際に右ひじを曲げることによって、インパクトでパワーを最大限出すことができるようになります」

韓国のゴルフ雑誌で「5本の指に入るコーチ」の一人と紹介されたコ・ドクホ氏も語る。

「スウィングを教えるときには、14項目の重要なポイントがありますが、一番重視するのはインパクトのポジショニングです。一貫性のあるスウィングを作るため、一貫性のあるインパクトを作る必要がある。それには、ダウンスウィングでの『プレスインダウン』という動きが大事です。ダウンスウィングで腕が自然に上から押されるような動きです。強い韓国選手のスウィングで、ダウンからインパクトでみんな右ひじが曲がっているのは、腕に力を入れて曲げようとしているわけではありません。左肩を開かない意識で体と腕とクラブを一体化してダウンスウィングしていくから、右ひじが曲がった動きになるのです。体の力すべてをインパクトでボールに伝えるためには体と腕が離れていてはダメなんです」

ベ・サンムンも、ダウンのときに腕と体が離れていたことがあったので、それを矯正するレッスンをしたことがあるという。

「ダウンで左肩が開くと体と腕が一体化しません。左肩が開く動きのあるゴルファーは多い。左サイドが開くと、インパクトでハンドファーストにならないので、ボールがつかまらず、パワーのない球になってしまう。スウィングも安定せず再現性も低くなるんです」

韓国のコーチのみならず、米国、日本のコーチも共通して口を揃えるのが、右ひじが曲がるのはいいスウィングをすることで結果として起こる、ということ。決して難しい仕組みではなく、体を使って振ればフツーのアマチュアにもこの動きは可能なのだという。次の練習では、この「インパクトで右ひじ曲り」を意識してスウィングしてみては?