米国男子ツアー

入れ替え最終戦の遼は31位発進

2013/09/27 09:27
序盤はショットがラフに捕まり苦しんだが、後半きっちりと盛り返した

ウェブドットコムツアーのファイナルシリーズ最終戦「ウェブドットコムツアー選手権」初日、来季の出場優先順位ランキングで10位につける石川遼は、同ランキング7位のウィル・マッケンジー、同9位のベン・マーティンと共に午後1時15分にティオフ。前半は2オーバーで折り返したが、後半に3バーディを奪い返して通算1アンダーの31位タイ。首位を6打差で追い掛けるまずまずのスタートを切った。

「朝の練習場から傾向はあった」と石川は言う。パー3を除いた前半7ホールでフェアウェイを捉えたのは一度だけ。「手が遠かった」と、ダウンスイングで体から手が離れて下りてきて、ショットに安定感を欠いてしまう。フェアウェイの両脇には球がすっぽりと隠れてしまうバミューダ芝のラフが待ち受け、そこから小さなグリーンに載せることは難しい。5番(パー3)で1メートルにつけてバーディを奪ったものの、3ボギーが響いて前半は2オーバーと出遅れた。

しかし、そこから巻き返せるのが最近の石川だ。10番で「前半うまく行っていなかったショットが打てた」とドライバーでのティショットをきっちりとフェアウェイに置くと、2打目はピン手前7メートルと少しショートしたものの、このバーディパットを沈めて1オーバー。12番ではグリーン奧に切られたピンに対し、「すくい上げる感じで」うまくスピン量を減らしてOKバーディにつけると、499ヤードと距離の長い17番でも2打目を80センチにつけてバーディとし、終わってみればアンダーパーだ。

キャディのビブスには、選手の順位が一目で分かるよう大きく数字が記されている。

「後半、だいぶドローとフェードの打ち分けができるようになってきた。前半はできていなかったけど、後半のスイングができていれば問題ない。あまり上も伸びていないので、しっかり我慢してスコアを伸ばしていければ上位に行ける」とコメントも前向きだ。

各選手のキャディは、現在のランキングが記されたゼッケンを着用しており、選手の立場は明確だ。「敵じゃないけど、目の前に目標になる2人がいるのですごい良い組み合わせだと思います。面白いですね」と石川。「でも、僕はあの数字(10)だからいいけど、49とか50だったら・・・」と、微妙な立場の選手たちに気を回すのも、余裕の現れと言えるだろう。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/今岡涼太)